マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
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土屋原当家シメ飾り

2007年12月19日 09時34分44秒 | 御杖村へ
御杖村土屋原(つちやばら)は伊勢街道の宿場町として栄えた地で旧道約2kmに亘って点在している。

ほぼ中央に鎮座する春日神社の祭事は笹及(ささぎ)、中村、大野、畑井(はたい)、堂前、峯、水口(みなくち)の七ヶ郷の氏子らで行われている。

今年の当家は、上の組が笹及、下の組は中村の二組で、本当家に世話当家と呼ばれている。

宵宮の今日は早朝から氏子らが当家の家に集まって準備作業に忙しい。

軒先には左右一対のクリの木を立て、竹で組み立てた箒とサンダワラは逆さにする。

左に箒、右にサンダワラを添えて注連縄を張ったシメは当家が益々繁栄するようにと願いが込められている。

さらにはキクモチと呼ばれる器を作る。

竹筒の周りに白紙を巻きその上から沢山の菊花を巡らし彩っていく。

これを竹に取り付けるとできあがる。

これは明日の大祭、当家のトーニンが肩から担いでいくもので筒中にはモチを7個入れて祭壇に供えられる。

一方、集会所では「かい立て」儀式で用いられる御供神饌が作られる。

茹でたカシライモ(サトイモの親)を薄く切ったもの三枚を竹串に挿す。

真ん中には味噌が塗られる。これを2本用意する。

もうひとつの神饌は塩茹でしたエダマメで注連縄を張った唐櫃に入れて運ばれる。

(H19.11. 2 Kiss Digtal N撮影)