マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
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向渕高堂の花まつり

2011年06月09日 06時39分22秒 | 宇陀市(旧室生村)へ
向渕(むこうぢ)は北の奥山から西出、上出、大垣内、中村、馬場出、宗脇の6垣内。

南の峰には堀越頓宮跡がある竜王淵。

40年ほど前は雨乞いで登った山(堀越神社)だという。

松明を手にした人たちは山頂まで登って淵の周りを巡ったそうだ。

囃し言葉は覚えていないというからなかったかもしれない。

少し暗かったというから陽が落ちた直後であろう。

いずれにしても龍神信仰があったと思われる。

宝ガ池がある水晶山(すいしょうざん)山頂は北の峰。

飯降(いぶり)薬師の石仏がある飯降の淵(春日神社;H23年造宮)がある。

向かいあうように淵があるから向渕の名がある地区だ。

お寺は北に正定寺、南の集落には安楽寺があり、いずれも京都本願寺系の浄土真宗だが、数百年も前は真言宗派だったようで一時は向渕を向寺の字が充てられたそうだ。

その名残かどうか判らないが木造十一面観音像(宝暦二年・1752年)を安置する高堂(たかんどう)がある。

長谷寺の仏像を造るための練習仏だと地区の人はいう。

正定寺を出発した白いゾウはお堂の前に置かれて会式が始まった。



境内には地区の人たちが加わった。

自治会主催の行事とある花まつりは舞台をお堂に移した。

当堂でも同じように産湯に浸かるお釈迦さんにアマチャをかけて手を合わせる。

漢方薬局で買ってきたアマチャで作られたそうだ。

子供会となったから日曜学校よりも人数が増えているがその子らとともに役員はお堂に登った。

本尊右手にはこの日だけに掲げられる室町時代とされる涅槃図を掛けて法要を営む村の行事は涅槃のレンゾであるかもしれない。

(H23. 4.29 EOS40D撮影)