マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
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備前町天皇神社の初詣で

2014年05月25日 09時06分22秒 | 楽しみにしておこうっと
天理市の備前町が出里のNさんが話していた砂の道。

実家のすぐ傍に流れていた川があった。

大和川支流の西門川に流れる水路には奇麗な川砂があった。

それを掬って門屋、玄関、蔵などへ道のように砂を撒いていた。

父親が毎年大晦日の日にそうしていたという。

今でもそのような風習があるのか調べてみようと思った。

門松や注連縄を設えていた神社は天皇神社。

社殿は国宝に指定されていると案内板に書かれてあった。

大晦日はそれより数日前の29日。

鳥居前に門松が立っていたが、村人はおられなかった。

正月元旦であれば、砂の道の痕跡があるかも知れないと思って再訪した。

神社では何組かの家族連れが参拝していた。

初詣でである。



砂の道を尋ねた結果は、「ない」である。

昭和25、6年頃にはしていたと話す氏子。

もう一人はこの年に勤めていた一年村神主の宮守さんだった。

記憶は随分前のこと。

社殿から境内に撒いていた砂の道。

集落内では各戸が砂の道を繋げるようにして撒いていた。

採ってきた砂は大和川。

現在のような護岸工事がされてなかった時代である。

川砂は奇麗だった。

山砂であればそのような状態にならないと話す。

十羽ほど飼っていた鶏小屋にも繋げていたと云う砂の道は過去の状況であった。

天皇神社の祭祀を勤めているのは8戸の敬神講。

特定の家だそうだ。

マツリは10月11日。

前日はヨイミヤである。

それより十日ほど前。

10月1日には石上神宮から神官が来られて榜示祭が行っていると云う。

榜示を挿す境界は南方へ数十メートル。

天理市の武蔵町との境界である。内側の備前町は布留郷。

石上神宮の支配圏内を示す榜示である。

早いうちに取材したいものだ。

(H25.12.29 SB932SH撮影)
(H26. 1. 1 SB932SH撮影)