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モバライダー mobarider

水星に似た原始惑星の衝突が、地球の核を形成した?

2015年05月25日 | 宇宙 space
地球内部にあるドロドロの熱い部分“核”は、
今から数十億年前、若き日の地球と水星に似た原始惑星の衝突によってできた、
という説が発表されました。

水星の写真。 水星に似た天体が若き地球に衝突し、
核の融解状態を保つために必要な、放射性元素をもたらしたのかも。

地球の核を直接見ることは出来ません。

でも地震波が伝播するようすから、
その成分は、主に溶けた鉄とニッケルであることが分かっています。

また、これらの熱い物質は、
地磁気およびプレートテクトニクスのもとになっていることも…

ただ分からないことは、
その核が、地球誕生から45億年にもわたって溶融状態を保っていること。
この理由は、謎に包まれているんですねー

地球誕生のきっかけとなった微惑星の衝突。
この衝突で生じた熱は、徐々に宇宙へと逃げていったはずです。

そして、核の成分が鉄とニッケルだけなら、
大昔に凝固していなければ、おかしいんですねー

そこで疑われたのが放射性元素の存在。
その崩壊によって生じた熱が、
核の融解と地磁気を維持していると考えられています。

でも具体的に、どの元素が関わっているのかは、
まだ明らかにされていません。

この説では、ウランとトリウムを、その最有力候補としています。

そして、これらの放射性元素は、
まだ形成過程にあった地球に、水星に似た原始惑星が衝突したときに、
もたらされた可能性があるそうです。


地球内部の放射性元素として候補に挙がっていたのは、
カリウム、ウラン、トリウムの3種類。
では、この中のどれが、核の融解に関わっていたのでしょうか。

さらに、地球誕生時から地殻に存在すると考えられる、
サマリウムとネオジムという希土類元素の比率が、
小惑星に見られる両元素の比率と異なるのは?

これら2つの疑問の要因は、太古の衝突にあるそうです。

根拠は、惑星形成論、水星やその他の惑星のデータ、高温実験などなど…
複雑な説明が伴うのでカットです。

シナリオは、
太陽系の初期に、小惑星のような天体が衝突して地球が生まれたあと、
水星によく似た組成の何かが衝突し、
地球の化学物質が、独自の構成をもつようになったというもの。


若き地球と惑星サイズの天体が衝突したとする説は、
これが初めてではありません。

多くの専門家が、
火星サイズの天体が地球に衝突した際に、溶けた岩が宇宙に飛散し、
それが冷えて月になった(ジャイアント・インパクト説)と考えています。

ただ、月形成をもたらした天体は、火星ほど大きくなく、
水星ほどの大きさだったのではないか…
つまり、月を作った天体と、放射性元素をもたらした天体は、
同じものだったのかもしれませんね。


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