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宇宙で最も遠くにある銀河を発見!

2015年06月29日 | 宇宙のはじまり?
ハワイのケックⅠ望遠鏡が、
宇宙で最も遠くにある銀河を発見しました。

ケックⅠ望遠鏡は、
この最遠の銀河“EGS-zs8-1”を131億年前に出て、
はるばる地球まで旅してきた光をとらえたことになるんですねー
画像では青い染みのようにしか見えないけど、
“EGS-zs8-1”銀河は、地球から約131億光年の彼方にあって、
ビッグバンから7億年以内に作られている。


ビッグバン後の宇宙史を解き明かすカギ

今回とらえた光は、ビッグバンから7億年も経たない時代に、
誕生から約1億年しか経っていない“EGS-zs8-1”銀河の星から発せられたもの。

ちなみに、私たちの銀河系は、誕生から132億年経過しています。

私たちを取り巻く世界を構成する全ての元素は、
初期宇宙の銀河の中で、作り出されたと考えられています。

なので今回の発見は、ビッグバン後の宇宙の暗黒時代から、
最初の星々が形成された過程を、解き明かすのに役立つかもしれません。

これほど古い時代まで、遡ることができたのは驚異的なことになります。


古い銀河の見つけ方

実は、ビッグバンから、
わずか3億8000万年後に形成されたと思われる銀河を含め、
“EGS-zs8-1”より古い可能性のある銀河は見つかっていたりします。

ただ、この数字は、
銀河の色の大雑把な測定から推測したものに過ぎません。

銀河の色は、地球からの距離(つまり古さ)を知るための、
重要な手がかりになります。

膨張する宇宙の中では、
遠方の銀河ほど高速で遠ざかっていきます。

なので、光のドップラー効果(赤方偏移)により、
高速で遠ざかる銀河ほど赤みがかって見えることになります。

ハッブル宇宙望遠鏡と、
赤外線天文衛星“スピッツァー”の両方を使った今回の発見は、
さらにケックⅠ望遠鏡を使って距離を厳密に測定。

巨大なケックⅠ望遠鏡の集光力は、
どの宇宙望遠鏡と比較しても格段に高いんですねー

4時間の露光により“EGS-zs8-1”のスペクトルを撮り、
高い精度で距離を測定しています。

このときの“EGS-zs8-1”は、
今日の銀河系の80倍の速さで星々を生み出していて、
異常に明るかったそうです。

この条件が無かったら、
ケックⅠ望遠鏡の強力な近赤外線撮像分光器“MOSFIRE”をもってしても、
距離を測定することは出来なかったそうですよ。


こちらの記事もどうぞ ⇒ 130億光年彼方の小さな銀河


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