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モバライダー mobarider

小惑星からの隕石で分かったこと、月が作られた時に作られていた?

2015年05月30日 | 宇宙 space
今から45億年近く前のこと、
地球と火星サイズの天体との激しい衝突“ジャイアント・インパクト”が、
引き金となって形成されたのが、夜空に輝く月でした。

この衝突で飛び散った破片が、
小惑星帯まで到達して、小惑星に痕跡を残していた。
っという論文が発表されたんですねー
アポロ12号から見た月。
この論文によると、
内部太陽系(火星から太陽までのエリア)で起こった衝突として最大の規模が、
“ジャイアント・インパクト”だそうです。

“ジャイアント・インパクト”では、
膨大な量の破片ができて、
そのうちのかなりの部分が、地球と月のエリアから放り出されることになります。

研究チームでは、まず衝突のシミュレーションを行い、
多数の大きな破片が、火星と木星の間にある原始小惑星帯を突き抜けた可能性を明らかにします。

次に、その小惑星帯から隕石として地球に落ちてきたもの34個を調査。

すると、彼らが調べた隕石の多くに、大昔の衝突の痕跡が残っていたんですねー
その中には、2013年にロシアのチェリャビンスク州上空で爆発した、
隕石の破片も入っていたそうです。

通常、小惑星同士が衝突しても、クレーターが出来るだけです。

でも、遠方から高速で飛んできた場合、
衝突の瞬間、岩石が過熱して“衝突溶融岩石”が生成されます。

そして、これらの痕跡の形成時期と性質を考慮すると、
月を形成した衝突の痕跡だろうと判断出来たわけです。

痕跡の形成時期を見積もるために、研究チームが用いたのは、
カリウム-アルゴン法という年代測定法。

岩石中の放射性カリウムは、一定のペースで崩壊してアルゴンになります。

でも、小惑星の衝突などにより岩石が加熱されると、
アルゴンガスは、岩石の中から全てが放出されて無くなってしまうんですねー

このように“アルゴン時計”がリセットされるおかげで、
岩石に含まれるアルゴンの量を利用して、
衝突溶融が起こった時期を見積もることが可能になります。

アルゴンの測定方法は、
痕跡が約44億年前にできたことを明らかにしてくれました。

そして、この年代は、
月の石の同位体時計から導かれた年代とよく合うようですよ。


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