しろみ茂平の話

郷土史を中心にした雑記

「江戸参府旅行日記」番外編・ケンペルの江戸参府紀行 

2021年09月24日 | 「江戸参府紀行」ケンペル&シーボルト
「大名と庶民の街道物語」 新人物往来社 2009年発行

東海道の旅人たち
ケンペルの江戸参府紀行 藤田孝光






オランダ東インド会社の商館長は年に一度、将軍に謁見し、献上品を奉呈するため江戸参府を行っていた。
ケンペル(1651~1716)はドイツ人の医師・自然科学者で、彼の死後、その遺稿をもとにして編纂された『日本誌』は、日本を紹介する書物として広くヨーロッパで読まれた。
「江戸参府旅行日記」も、そのなかに収められている。


編成
商館長1名
書記2名
医師1名、

これに日本側の随員
通詞
付添検使、
与力
同心
捕方
が、長崎奉行によって任命される。それぞれが下僕として数名づつひき連れる。
さらに、必需品や献上品を運ぶ運搬人や馬方、
通り道となった各藩から案内人がいた。

その数は全行程のなかでも変化し、一行は100人前後。
たった4~5人の外国人が旅をするのに、これだけの大人数で、
護衛の役人は道中の安全というよりも、その監視が主な目的だったようだ。

昼食や宿泊の旅館は決められており、一定のペースで進められた。
ケンペルは昼食やちょっとした休憩の合間にあちこち見聞している。

一行は大名が参勤交代で使う高級旅館を利用したから、
主人たちは正装で出迎え身を低くした。








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