物部の森

日常感じたこと、趣味のこと、仕事のこと・・・等々
日記風に書いてます。

ビギナーズ古典読書会(2回目)

2021年10月10日 | Weblog
7月25日に続いて2回目の「ビギナーズ古典読書会」。
今回の課題図書は『老子・荘子』(角川ソフィア文庫)。進行は私が担当。
以下のようなレジュメを作成して臨んだ。

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1.諸子百家(代表的なもの)
(1)儒家…仁(他人への親愛の情)と礼(仁の具体行動)
孔子(前551頃~前479) 『論語』(孔子と弟子の言行録)
孟子(前372頃~前289頃) 性善説の主張
荀子(前298頃~前235頃) 性悪説の主張

(2)墨家…兼愛(無差別の愛)・非攻
墨子(前480頃~前390頃)

(3)道家…道(人が人として守るべき教え)を追求
老子(生没年不詳) 無為自然(道はすべてのものの根源)
荘子(前4世紀頃) 万物斉同(道はあらゆるももの中に存在)

(4)法家…成文法による統治を主張(法治主義)
韓非子(?~前233) 荀子の弟子

2.本書の「解説」の要点(P11~34)
(1)老子・荘子から、今何を学ぶか
 ・「足るを知る」「止まるを知る」。あるところで満足して踏み止まることを心得よ。
⇒お題3で議論

(2)儒家と道家
~現実の社会へどのように関心を持っていたかという点での相違~
・儒家(孔子) 現実重視。どのような政治が理想なのか。
・道家(老子・荘子) 政治や社会の出来事より、それらを成り立たせている原理・原則。
・士大夫(中国の知識人)としての生き方の“表面”が儒家、“裏面”が道家。

(3)道家の出現
・春秋戦国時代。多くの国が滅亡し、失業知識人が増える。
・一方領土国家へ発展した有力国は、新しい国家を治める技術を必要とする。
→ 孔子と儒家たちは職・地位を得て登用される人々。
→ 道家たちは、地位など興味ない、真の人間らしい生き方を追求する人々。

(4)老子、その人と書物
・『老子』は固有名詞が一切出てこない。書物から老子という人物は掴めない。
・楚の国?で庶民に真の人間的生き方を解いた人物が居る。その人が老子?
・彼の死後も彼の話は語り継がれ戦国時代末期に『老子』完成。
・格言のような短い文章で構成されている。

(5)荘子、その人と書物
・『荘子』にはしばしば本人が登場。
・蒙(宋の属国)の人? 老子・荘子は直接交流を持ったことはない?
・寓言(他にことよせて自説を述べる言葉)で構成されている。

3.お題(議論テーマ)
(1)お題1
・『老子』(P35~139)の中で印象に残った章とその理由を紹介して下さい。

(2)お題2
・『荘子』(P141~261)の中で印象に残った章とその理由を紹介して下さい。

(3)お題3
・『老子』には「足るを知る」という言葉が再三出てきます(P11~13)。今の日本は、何が足りていて、何が足りていないと思いますか?もし足りていないものがあれば、この先それをどうやって足して(得て)いけばいいでしょうか?
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駆け足で進めたが、かなり時間がタイトだった。“研修講師”としては及第点はあげられない(反省)。
次回は最終回12月12日。課題図書は『孟子』。ついでに『荀子』まで読んで臨もうか。
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京都ウォーク&アート鑑賞

2021年10月10日 | Weblog
京都ウォーク&アート鑑賞。

■二条城
実は来たのは初めて。いきなりの唐門から大迫力。本丸御殿は改修中で観られなかったが、他は見所たくさん。約1時間半庭や建物、絵画を堪能できた。

















■京都場
大正時代に建てられた京染(きょうぞめ)の工房として使われた町家がギャラリーになっている。
黒宮菜菜氏の個展「ウツシキ アヲヒトクサ」を鑑賞。作家本人にも会えた。



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