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ミュージカル 「ケイン&アベル」 シアターオーブ 2025.01.30 18:00~ & 02.16 12:00~
松下洸平くんの久々のミュージカル。これは見に行かないととチケットゲット。
ラッキーにも東京千秋楽のチケットも取ることができました。
場所は久々のシアターオーブ。開館すぐの頃に、新感線の舞台で行った以来かな~
ソワレで行ったとき、渋谷から見えた富士山がきれいでした。
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原作は読んだことがあるようなないような。。。たぶん、乱読時代に読んでるような気もするんだけど。
1979年にイギリス人作家のジェフリー・アーチャーが発表した小説。
そしてこれを世界初でミュージカル化した舞台って。すごくないですか?
脚本、演出、音楽などは、海外のクリエイターさんが担ってるんで、どんな舞台になるか楽しみに行ってきました。
とはいえ、私はミュージカルはほとんど見ない人で、ストレートプレイが好きなんですけどね。
やっぱり生オケは最高ですね。のっけから、音楽でやられましたね。あ、これ、すごいやつだって感じで(語彙少な!!)
そして、小気味よいテンポで進み、圧倒的な音楽、照明の演出など、見ていて感動でした。
キャストもね、アンサンブルの皆さんも含めて、素晴らしかったです。
さて、話の内容は
「物語は、フロレンティナ(咲妃みゆ)の回想で始まる――。
20世紀初頭——ボストンの名家ケイン家に生まれ、銀行家の父の跡継ぎとして祝福された人生を歩むウィリアム・ケイン(松下洸平)。幼くしてタイタニック号の事故で父親を亡くしてしまうも、父のような銀行家になるべく学業に専念し、名門ハーバード大学に入学。卒業後はケイン・アンド・キャボット銀行に取締役として入行する。
ウィリアムが生まれた同じ日にポーランドの山奥でヴワデク(のちの、アベル・ロスノフスキ)(松下優也)は生まれ、貧困と劣悪な環境で育ち、やがて戦争によるロシア軍の侵略により孤児となる。度重なる苦難を乗り越えて、アメリカへ渡り、アベル・ロスノフスキと名乗るようになる。その後、アベルはウェイターとして働く中で、持前の頭の良さと忍耐力を発揮。のちに、ホテル王、デイヴィス・リロイ(山口祐一郎)に認められ、ホテル経営に携わるようになる。同じ移民仲間のザフィア(知念里奈)と結婚する。
しかし、そんな矢先、ニューヨークが大恐慌に襲われる。株の暴落によりデイヴィス・リロイが非業の死を遂げる。
アベルはリロイのホテルへの融資を断ったウィリアムに復讐することを決意。2人は対立を深めていく。」(公式より)
こういう壮大な話を3時間にまとめるのは大変だと思いますが、
アベルの娘、フロレンティナをストーリーテラーとして、
二人の生い立ちから銀行家とホテル経営者になるまでをテンポよく紹介していきます。
端折った部分は多々あると思うのですが、かいつまんで進んでいくので、わかりやすいし見やすかったです。
「スナップショット」というセリフをトリガーに、
二人の生い立ち、ケインの父の死、アベルの
アベルがアメリカに渡ってくること。
マシューを右腕に後見人のアランとともに、銀行を経営していくケイン
ホテルのウェイターからスタートして、ホテル王リロイに見いだされ、ジョージとともにホテル経営をするようになるアベル。
二人がどんどんと成長していく様が表現されていく。
そんな中、二人の恋愛もさらっと描かれ、アベルはアメリカに渡る船で知りあったザフィアと、
そしてケインは仕事で知り合ったケイトと恋におち、結婚する。
順風満帆かと思われた二人だけど、時代は世界大恐慌に。
銀行経営もうまくいかない中、幼馴染のマシューを病気で失ってしまうアベル。
ホテル経営も立ち行かなくなるアベルとリロイ。
ここで、初めて交わる二人の運命。アベルはケインに融資を申し込みが、すげなく断られ、
それがもとで、リロイが命を絶ってしまう。
そして、二人は初めて対面。アベルが直接ケインに融資を頼むが、ケインは銀行を守るため
融資をすることができない。アベルはケインに憎しみと怒りをもつようになる。。。。1幕はここまで
でも、1幕のラストに、ケインがどこかに電話をしていて、その後、アベルが200万ドルが何とかなって。。。ということが描かれ、
なるほど~ケインやるじゃんと。
2幕も同じように「スナップショット」で話が紡がれていく。
ケインとアベルは、対立を深めていき、アベルはケインの銀行の株を買い、乗っ取ろうと画策。ケインもそれを守ろうと、意地になっていく。
しかし、戦争がはじまり、国のために戦争に行く二人。
戦場で重傷を負い、生死をさまようケインを助けたのはアベル。お互いとは知らぬまま。
戦後、ケインは車いすで戻り、アベルは意気揚々と社会に復帰。そしてまた、お互いをつぶしあうことを始めだす。
形勢はアベルに有利。ケインがとうとうアベルに連絡をし、この状況を収集しようという提案をするが、仕返しとばかり
アベルはケインを突き放す。
ケインは、以前自分の母を使って、財産を取ろうとしたヘンリーがアベル側にいることから、ヘンリーの悪事を使って
アベルを追い落とそうとする。
そんな中、二人の子供たち、ケインの息子のリチャード、アベルの娘フロレンティナも成長して大人になっている。
リチャードはフロレンティナに恋をして、猛アタック。そしてようやく気持ちが通じて恋人となるが、
二人の出自がお互い明らかになり、当然のことながら、両家の親は大反対。ロミオとジュリエット展開。
最初に折れたのはアベル。リチャードと会おうとなったとき、ケインがヘンリーがらみの暴露をしたことが明らかになり
二人の恋は反対されたまま。
二人はサンフランシスコに駆け落ちしてしまう。
憎しみが残ったまま、二人はそのまま。。。。
サンフランシスコに渡った、リチャードとフロレンティナはしっかりと働き、フロレンティナが出した店は流行り、
とうとうニューヨークにも店を出すことに。二人には男の子も生まれ、母親たちは二人を助け、いつまでも
わだかまりがあるのは父親だけと。
でも、店のオープンのときに、遠くから見守るケインとアベルがいた。
ケインはなくなり、遺品を整理していたケイトがアベルを訪ねる。
初めて、大恐慌で苦難に陥ったときに200万ドル融資してくれたのが、ケインだとアベルは知る。慟哭するアベル。
それをそっと見守るケイン。
リチャードとフロレンティナの一人息子の名前が「ウィリアム・アベル・ケイン」と知ってまた涙。
ケインとアベルの物語は、紆余曲折あったけど、最後はハッピーで終わったのでした~
ほんとにこの話を3時間のミュージカルにするには大変だったと思うけど、
上手くエピソードをつないで、わかりやすく、進行してくれていたと思います。
最後のシーンは泣きました。
亡くなってしまったケインが、そっと見守っている姿もよかった。
・生オケはほんとに素敵。そしてキャストの歌唱力が皆さん半端ないんで、
聞きごたえもあるし、迫力も躍動感もあって最高でした。
どのナンバーもすごくよかった。とくに1幕ラストのケインとアベルの二人で歌うナンバーは迫力もあるんだけど、二人の声の相性がよくって
すごくきれいでした。
そう、オケの皆さんはステージの奥にいるんだけど、ダンスシーンだったかな?そのときに後ろの幕があいて、演奏している姿が見えたりして、
なかなか粋な演出だなって思いました。
・セットがね。。。。力技だった(笑い)
大きなボックスが2つあって、これを組み合わせたり、いろいろ動かして場面を作っていくんだけど、(「海辺のカフカ」のキューブのでっかくて重そうなバージョン)
このボックスを動かすのが人力。それも1つにつき、3人くらいかなあ。
基本このボックスは、ケイン側とアベル側って感じで色も違ったりして、効果的なんだけど、中に階段とかもあるしかなりの重量。
千秋楽のカテコで、優也さんがセットを動かすスタッフさんをねぎらってたけど、ほんとにすごいな~と心配しながら見てました。
・ダンスもたくさんあって、群舞とかはほんとにかっこよかったけど、一番印象に残ったのは、
ケインとアベルが出征するときのダンス。ドラムの音を伴奏にダンスしながら軍服に着替えて、そして出征。戦闘のシーンもそのまま群舞で。
この演出はなかなかでした。
あとは、最初のパーティーのシーンも素敵でした。
・W松下のキャスティングがこの舞台の肝でしたね。声の相性も抜群だったし、二人のキャラが役と合ってたと思うので、なんかすっと入ってきたんですよね。
松下洸平くんはエリートでスマートだけど、優しさがあって、冷酷にはなれないケインにぴったりだし、松下優也くんは、情熱的ですべてに一生懸命で熱い男がアベルにぴったりで、この二人をキャスティングした段階で、成功でしたね。
それと要所に祐一郎さんとか今さんとかを入れてるのもグッドでした。
さてさて、キャストの感想ですが
ケインの松下洸平さん
洸平くんのミュージカルは「スリルミー」以来かな。
歌声は、昨年ライブにも行って聞いているし、お芝居そのものも見ているけど、やっぱり今回は特別感ありました。
ダンスもかっこよかったよ。洸平くんのダンスって足の使い方がちょっと独特でキレがあるのが好き。
あ~ほんとに遠くに行ってしまったよ・・・って、しみじみと思っちゃった。こんな素晴らしい舞台で真ん中に立つんだもん。
そしていろんな表情を見せてくれました。マシューとの別れのシーンの表情には泣きそうだったし、
ラストもう自分はこの世にいないけど、みんなを見守るように出てきたときの達観してる表情もよかったな~
アベルの松下優也さん
優也くんは、めっちゃ久しぶりかな。
2013年に「アルカードショー」が初だったか。確か主演だった。
そのあと、印象深いのは、2015年の「モンティパイソンのスパマロット」あれは笑った。
2019年の黒白珠でも見てるけど。
ガタイがよくなりました?もっと華奢なイメージがあったんだけど。すごくたくましかった(洸平くんかついでたし)
歌声が力強いんですよね。そしてすごく情熱的でパワフル。アベル役は彼しか考えられないと思いました。
ザフィアの知念里奈さん
里奈さんの声がすごく好き。宝塚出身のお二人とはまた発声法とか違うんだろうな~と思うけど、
すごくパンチがあって、歌い方とか大好きでした。ビシビシと伝わってくるんですよ、感情が。すばらしかったです。
アベルを愛しているという気持ちもすごく伝わってきました。
フロレンティナの咲妃みゆさん
最初から最後までずっと出てたから大変だったよね~
ストーリーテラーから、いきなり娘の役にという演出もなかなか面白かったです。
歌ももちろん、めっちゃ可愛かった。
ケイトの愛加あゆさん
まさかの未亡人からのケインと恋に落ちるという。最初はちょっと。。。って感じだけど、ケインにだんだんひかれていく感じが
よかったです。ケイン・アベル・ザフィアと掛け合いのようなナンバーもすごくよかった~
ジョージの上川一哉さん
コメディーリリーフ的な役回り?でも彼がいないとアベルはだめになってたでしょうね。
ダンスの動きもコミカルだったし。いいキャラでした。
ずっとリチャードとフロレンティナをサポートしてた優しい表情もとてもよかったです。
マシューの植原卓也さん
そんなに早くケインを置いて行っちゃだめでしょ。二人ともいいとこのボンボンでエリートでって、そういう感じが出てましたよね。
だけど、なくなってしまうときの二人には泣けました。
リチャードの竹内將人くん
いつ出てくるの?と、ちょっと心配になりました(笑い)
キューブ所属で洸平くんの後輩ですね(直人の後輩でもあるけど)
出番は少なかったけど、インパクトは大でした。あのケインとアベルがバチバチやってる中で、フロレンティナが好きで好きでという
かわいくてお茶目なキャラにちょっと癒されたりして。だけど手袋あんなに買わなくても(汗)
歌ももちろんうまいけど、笑顔がほんとにかわいかったです。今後楽しみですね。
ミュージカルはもちろんだけど、ストレートプレイとかにも進出してってほしいな。
ヘンリーの今拓哉さん
唯一の悪役?でも、彼がかき回さなければ、物語は進まないですからね。
今さん、なかなかはまってました。何考えてるかわからない感じ・・・いや、心の中は真っ黒でしょ。
アランの益岡徹さん
益岡さんが出てるとなんかその場が締まる感じがしますよね。ケインをかわいがっていたのに、だんだんと対立していく様は
時代がそうさせるんだけど、ちょっとハラハラしました。でも、最終的には見守っていてくれたんだよね。
そして、
リロイの山口祐一郎さん
祐一郎様の存在感といったら、。。。。もう何も言えない。
ホテル王で紳士。だけど夢破れて命を絶つなんて激動の人生。基本的にいい人なんですよね。
だからこそ祐一郎さんにぴったりの役でした。
彼がこのミュージカルをしっかり締めていたなと感じました。影の主演ですかね。
そう、東京千秋楽はカテコ4回だったかな?めっちゃ盛り上がりました。
2回目に出てきたとき、洸平くんが話だしたんだけど、ぐちゃぐちゃになって。優也くんにバトンタッチ。
何話してるかわかんなくなっちゃってね。きっと座長さん、感極まっちゃっただろうね。
そして優也くんが素晴らしいスピーチでした。いろんな方に感謝して。アンサンブルの人とかスタッフの方とかにもね。
そして再度洸平くんが締めて終了・・・・・感動できでした。
幕も下りたけど。みんな拍手してたら
再び幕があいて、今度は祐一郎さんがスピーチというより叫んでた。最高だ~
そして捌けたかと思ったら、W松下がまた出てきて。。。めっちゃ楽しくて、ご機嫌なカテコでした。
世界で初というミュージカル。見に行くことができてほんとによかった。
ぜひ、また再演してほしいです。
松下洸平くんの久々のミュージカル。これは見に行かないととチケットゲット。
ラッキーにも東京千秋楽のチケットも取ることができました。
場所は久々のシアターオーブ。開館すぐの頃に、新感線の舞台で行った以来かな~
ソワレで行ったとき、渋谷から見えた富士山がきれいでした。
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原作は読んだことがあるようなないような。。。たぶん、乱読時代に読んでるような気もするんだけど。
1979年にイギリス人作家のジェフリー・アーチャーが発表した小説。
そしてこれを世界初でミュージカル化した舞台って。すごくないですか?
脚本、演出、音楽などは、海外のクリエイターさんが担ってるんで、どんな舞台になるか楽しみに行ってきました。
とはいえ、私はミュージカルはほとんど見ない人で、ストレートプレイが好きなんですけどね。
やっぱり生オケは最高ですね。のっけから、音楽でやられましたね。あ、これ、すごいやつだって感じで(語彙少な!!)
そして、小気味よいテンポで進み、圧倒的な音楽、照明の演出など、見ていて感動でした。
キャストもね、アンサンブルの皆さんも含めて、素晴らしかったです。
さて、話の内容は
「物語は、フロレンティナ(咲妃みゆ)の回想で始まる――。
20世紀初頭——ボストンの名家ケイン家に生まれ、銀行家の父の跡継ぎとして祝福された人生を歩むウィリアム・ケイン(松下洸平)。幼くしてタイタニック号の事故で父親を亡くしてしまうも、父のような銀行家になるべく学業に専念し、名門ハーバード大学に入学。卒業後はケイン・アンド・キャボット銀行に取締役として入行する。
ウィリアムが生まれた同じ日にポーランドの山奥でヴワデク(のちの、アベル・ロスノフスキ)(松下優也)は生まれ、貧困と劣悪な環境で育ち、やがて戦争によるロシア軍の侵略により孤児となる。度重なる苦難を乗り越えて、アメリカへ渡り、アベル・ロスノフスキと名乗るようになる。その後、アベルはウェイターとして働く中で、持前の頭の良さと忍耐力を発揮。のちに、ホテル王、デイヴィス・リロイ(山口祐一郎)に認められ、ホテル経営に携わるようになる。同じ移民仲間のザフィア(知念里奈)と結婚する。
しかし、そんな矢先、ニューヨークが大恐慌に襲われる。株の暴落によりデイヴィス・リロイが非業の死を遂げる。
アベルはリロイのホテルへの融資を断ったウィリアムに復讐することを決意。2人は対立を深めていく。」(公式より)
こういう壮大な話を3時間にまとめるのは大変だと思いますが、
アベルの娘、フロレンティナをストーリーテラーとして、
二人の生い立ちから銀行家とホテル経営者になるまでをテンポよく紹介していきます。
端折った部分は多々あると思うのですが、かいつまんで進んでいくので、わかりやすいし見やすかったです。
「スナップショット」というセリフをトリガーに、
二人の生い立ち、ケインの父の死、アベルの
アベルがアメリカに渡ってくること。
マシューを右腕に後見人のアランとともに、銀行を経営していくケイン
ホテルのウェイターからスタートして、ホテル王リロイに見いだされ、ジョージとともにホテル経営をするようになるアベル。
二人がどんどんと成長していく様が表現されていく。
そんな中、二人の恋愛もさらっと描かれ、アベルはアメリカに渡る船で知りあったザフィアと、
そしてケインは仕事で知り合ったケイトと恋におち、結婚する。
順風満帆かと思われた二人だけど、時代は世界大恐慌に。
銀行経営もうまくいかない中、幼馴染のマシューを病気で失ってしまうアベル。
ホテル経営も立ち行かなくなるアベルとリロイ。
ここで、初めて交わる二人の運命。アベルはケインに融資を申し込みが、すげなく断られ、
それがもとで、リロイが命を絶ってしまう。
そして、二人は初めて対面。アベルが直接ケインに融資を頼むが、ケインは銀行を守るため
融資をすることができない。アベルはケインに憎しみと怒りをもつようになる。。。。1幕はここまで
でも、1幕のラストに、ケインがどこかに電話をしていて、その後、アベルが200万ドルが何とかなって。。。ということが描かれ、
なるほど~ケインやるじゃんと。
2幕も同じように「スナップショット」で話が紡がれていく。
ケインとアベルは、対立を深めていき、アベルはケインの銀行の株を買い、乗っ取ろうと画策。ケインもそれを守ろうと、意地になっていく。
しかし、戦争がはじまり、国のために戦争に行く二人。
戦場で重傷を負い、生死をさまようケインを助けたのはアベル。お互いとは知らぬまま。
戦後、ケインは車いすで戻り、アベルは意気揚々と社会に復帰。そしてまた、お互いをつぶしあうことを始めだす。
形勢はアベルに有利。ケインがとうとうアベルに連絡をし、この状況を収集しようという提案をするが、仕返しとばかり
アベルはケインを突き放す。
ケインは、以前自分の母を使って、財産を取ろうとしたヘンリーがアベル側にいることから、ヘンリーの悪事を使って
アベルを追い落とそうとする。
そんな中、二人の子供たち、ケインの息子のリチャード、アベルの娘フロレンティナも成長して大人になっている。
リチャードはフロレンティナに恋をして、猛アタック。そしてようやく気持ちが通じて恋人となるが、
二人の出自がお互い明らかになり、当然のことながら、両家の親は大反対。ロミオとジュリエット展開。
最初に折れたのはアベル。リチャードと会おうとなったとき、ケインがヘンリーがらみの暴露をしたことが明らかになり
二人の恋は反対されたまま。
二人はサンフランシスコに駆け落ちしてしまう。
憎しみが残ったまま、二人はそのまま。。。。
サンフランシスコに渡った、リチャードとフロレンティナはしっかりと働き、フロレンティナが出した店は流行り、
とうとうニューヨークにも店を出すことに。二人には男の子も生まれ、母親たちは二人を助け、いつまでも
わだかまりがあるのは父親だけと。
でも、店のオープンのときに、遠くから見守るケインとアベルがいた。
ケインはなくなり、遺品を整理していたケイトがアベルを訪ねる。
初めて、大恐慌で苦難に陥ったときに200万ドル融資してくれたのが、ケインだとアベルは知る。慟哭するアベル。
それをそっと見守るケイン。
リチャードとフロレンティナの一人息子の名前が「ウィリアム・アベル・ケイン」と知ってまた涙。
ケインとアベルの物語は、紆余曲折あったけど、最後はハッピーで終わったのでした~
ほんとにこの話を3時間のミュージカルにするには大変だったと思うけど、
上手くエピソードをつないで、わかりやすく、進行してくれていたと思います。
最後のシーンは泣きました。
亡くなってしまったケインが、そっと見守っている姿もよかった。
・生オケはほんとに素敵。そしてキャストの歌唱力が皆さん半端ないんで、
聞きごたえもあるし、迫力も躍動感もあって最高でした。
どのナンバーもすごくよかった。とくに1幕ラストのケインとアベルの二人で歌うナンバーは迫力もあるんだけど、二人の声の相性がよくって
すごくきれいでした。
そう、オケの皆さんはステージの奥にいるんだけど、ダンスシーンだったかな?そのときに後ろの幕があいて、演奏している姿が見えたりして、
なかなか粋な演出だなって思いました。
・セットがね。。。。力技だった(笑い)
大きなボックスが2つあって、これを組み合わせたり、いろいろ動かして場面を作っていくんだけど、(「海辺のカフカ」のキューブのでっかくて重そうなバージョン)
このボックスを動かすのが人力。それも1つにつき、3人くらいかなあ。
基本このボックスは、ケイン側とアベル側って感じで色も違ったりして、効果的なんだけど、中に階段とかもあるしかなりの重量。
千秋楽のカテコで、優也さんがセットを動かすスタッフさんをねぎらってたけど、ほんとにすごいな~と心配しながら見てました。
・ダンスもたくさんあって、群舞とかはほんとにかっこよかったけど、一番印象に残ったのは、
ケインとアベルが出征するときのダンス。ドラムの音を伴奏にダンスしながら軍服に着替えて、そして出征。戦闘のシーンもそのまま群舞で。
この演出はなかなかでした。
あとは、最初のパーティーのシーンも素敵でした。
・W松下のキャスティングがこの舞台の肝でしたね。声の相性も抜群だったし、二人のキャラが役と合ってたと思うので、なんかすっと入ってきたんですよね。
松下洸平くんはエリートでスマートだけど、優しさがあって、冷酷にはなれないケインにぴったりだし、松下優也くんは、情熱的ですべてに一生懸命で熱い男がアベルにぴったりで、この二人をキャスティングした段階で、成功でしたね。
それと要所に祐一郎さんとか今さんとかを入れてるのもグッドでした。
さてさて、キャストの感想ですが
ケインの松下洸平さん
洸平くんのミュージカルは「スリルミー」以来かな。
歌声は、昨年ライブにも行って聞いているし、お芝居そのものも見ているけど、やっぱり今回は特別感ありました。
ダンスもかっこよかったよ。洸平くんのダンスって足の使い方がちょっと独特でキレがあるのが好き。
あ~ほんとに遠くに行ってしまったよ・・・って、しみじみと思っちゃった。こんな素晴らしい舞台で真ん中に立つんだもん。
そしていろんな表情を見せてくれました。マシューとの別れのシーンの表情には泣きそうだったし、
ラストもう自分はこの世にいないけど、みんなを見守るように出てきたときの達観してる表情もよかったな~
アベルの松下優也さん
優也くんは、めっちゃ久しぶりかな。
2013年に「アルカードショー」が初だったか。確か主演だった。
そのあと、印象深いのは、2015年の「モンティパイソンのスパマロット」あれは笑った。
2019年の黒白珠でも見てるけど。
ガタイがよくなりました?もっと華奢なイメージがあったんだけど。すごくたくましかった(洸平くんかついでたし)
歌声が力強いんですよね。そしてすごく情熱的でパワフル。アベル役は彼しか考えられないと思いました。
ザフィアの知念里奈さん
里奈さんの声がすごく好き。宝塚出身のお二人とはまた発声法とか違うんだろうな~と思うけど、
すごくパンチがあって、歌い方とか大好きでした。ビシビシと伝わってくるんですよ、感情が。すばらしかったです。
アベルを愛しているという気持ちもすごく伝わってきました。
フロレンティナの咲妃みゆさん
最初から最後までずっと出てたから大変だったよね~
ストーリーテラーから、いきなり娘の役にという演出もなかなか面白かったです。
歌ももちろん、めっちゃ可愛かった。
ケイトの愛加あゆさん
まさかの未亡人からのケインと恋に落ちるという。最初はちょっと。。。って感じだけど、ケインにだんだんひかれていく感じが
よかったです。ケイン・アベル・ザフィアと掛け合いのようなナンバーもすごくよかった~
ジョージの上川一哉さん
コメディーリリーフ的な役回り?でも彼がいないとアベルはだめになってたでしょうね。
ダンスの動きもコミカルだったし。いいキャラでした。
ずっとリチャードとフロレンティナをサポートしてた優しい表情もとてもよかったです。
マシューの植原卓也さん
そんなに早くケインを置いて行っちゃだめでしょ。二人ともいいとこのボンボンでエリートでって、そういう感じが出てましたよね。
だけど、なくなってしまうときの二人には泣けました。
リチャードの竹内將人くん
いつ出てくるの?と、ちょっと心配になりました(笑い)
キューブ所属で洸平くんの後輩ですね(直人の後輩でもあるけど)
出番は少なかったけど、インパクトは大でした。あのケインとアベルがバチバチやってる中で、フロレンティナが好きで好きでという
かわいくてお茶目なキャラにちょっと癒されたりして。だけど手袋あんなに買わなくても(汗)
歌ももちろんうまいけど、笑顔がほんとにかわいかったです。今後楽しみですね。
ミュージカルはもちろんだけど、ストレートプレイとかにも進出してってほしいな。
ヘンリーの今拓哉さん
唯一の悪役?でも、彼がかき回さなければ、物語は進まないですからね。
今さん、なかなかはまってました。何考えてるかわからない感じ・・・いや、心の中は真っ黒でしょ。
アランの益岡徹さん
益岡さんが出てるとなんかその場が締まる感じがしますよね。ケインをかわいがっていたのに、だんだんと対立していく様は
時代がそうさせるんだけど、ちょっとハラハラしました。でも、最終的には見守っていてくれたんだよね。
そして、
リロイの山口祐一郎さん
祐一郎様の存在感といったら、。。。。もう何も言えない。
ホテル王で紳士。だけど夢破れて命を絶つなんて激動の人生。基本的にいい人なんですよね。
だからこそ祐一郎さんにぴったりの役でした。
彼がこのミュージカルをしっかり締めていたなと感じました。影の主演ですかね。
そう、東京千秋楽はカテコ4回だったかな?めっちゃ盛り上がりました。
2回目に出てきたとき、洸平くんが話だしたんだけど、ぐちゃぐちゃになって。優也くんにバトンタッチ。
何話してるかわかんなくなっちゃってね。きっと座長さん、感極まっちゃっただろうね。
そして優也くんが素晴らしいスピーチでした。いろんな方に感謝して。アンサンブルの人とかスタッフの方とかにもね。
そして再度洸平くんが締めて終了・・・・・感動できでした。
幕も下りたけど。みんな拍手してたら
再び幕があいて、今度は祐一郎さんがスピーチというより叫んでた。最高だ~
そして捌けたかと思ったら、W松下がまた出てきて。。。めっちゃ楽しくて、ご機嫌なカテコでした。
世界で初というミュージカル。見に行くことができてほんとによかった。
ぜひ、また再演してほしいです。
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