結婚失格 (講談社文庫) | |
クリエーター情報なし | |
講談社 |
何とも後味の悪い読後感。
枡野浩一さんの「離婚」を実録小説に。
妻からの一方的な離婚調停をこと、細かに小説として書き綴っているが、
毎回、最後に一冊の本の紹介があるので、エッセイ風小説であり、もりだくさんの
手の込んだ構成だと感心していたら、もともと「小説現代」に書評の連載として
依頼されたものらしい。
内容は、子供の親権をめぐり、会うことさえ拒否される主人公(著者)が、
執ように子供に会いたがるが、手紙であったり、公園で待ち伏せたりして、
その手段というのが何か正攻法的でなく、ストーカー扱いで警察に呼びだしを受ける、
読めば読むほど、行為的には許せても、精神的には立派なストーカーにみえてくる。
男女の思いは、正しいとか正しくないとかではなく
相手の全てを受けいれることから始まる。
そういう意味では、妻側の「離婚」を決意させた理由というものを聴きたいものである。
去る者は追わず、人から拒否されることは辛いが、未練たらしく自己主張すればするほど
溝は深まるように思える・・・失恋に絶えきれない心のストーカー・・・・・
・・・・・・読むほどに辛い本である。
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