ごまめ~の~いちょかみ・Ⅱ

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ピアニストは指先で考える~青柳いづみこ

2014-05-18 01:02:03 | 本の少し
ピアニストは指先で考える (中公文庫)
クリエーター情報なし
中央公論新社

☆☆☆☆☆

凄い、ピアニスト青柳いづみこさんの・・読み応えたっぷりの本。

今、青柳いづみこさんは、大阪音楽大学の教授をなさっているのだが、
そのレッスンを受けているような、事細かな感覚の違いの秘密を伝授。

最初から、“曲げた指、のばした指”ではじまる、
つまり指の先でタッチするスタイルと、掌を平らにして指を長く伸ばして指の腹で
タッチするスタイルがある。

“曲げた指”は、若いころのポリーニ、ベロフ、ポゴレリッチ、田中希代子さんあたり。
“伸ばした指”は、フランソワ、安川加壽子、でもショパンをピアノ曲には“曲げた指”
では上手に弾けない部分がでてくるらしい。

椅子の高さと座り方にもいろいろあって、親指、爪、ペダルと靴、タッチに
レガートとスタッカート、・・・・単にCDを聞いて愉しんでいる私にとって、
その音色づくり、音の繋がり、歯切れの良さなど、それを奏でるのに
どれだけご自分が出したい音そのものがあって、その為の努力とは凄いものだと・・。


今、“クラヴサン奏法”の欄で、

オリ・ムストンネンのショスタコービッチの「前奏曲とフーガ」とバッハの
「平均律クラヴィ―ァ曲集」を交互の演奏したリサイタルスタイルのCDが
紹介されていたが、幸い持っていたので今聴きながら本の感想を書いていますが・・・。

本当に粒揃いの音は、普通レガートで弾くところも、切ってスタッカートにしてしまう。
でも、旋律線は活き活きとつながっている・・・・実は巧みなペダリングで、すべての音を・・
透明度を保ったまま・・・混ぜあわせ、豊かな響きにまとめあげているらしい・・・。

この本を読んで、ドビュッシーの音色、ショパンの音色、ラヴェルにリスト、
プロコフィエフにバッハなど、曲自体だけではなく音色にも注目して再度聴いてみよう、と。


この一冊で、再びピアノ曲を聴く楽しみが・・・・
新たにCD、2、30枚ほど買った価値がありますな・・。


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3 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
ご返信ありがとうございます。 (読書ログ)
2014-05-27 08:42:04
ごまめさん!
いつも大変お世話になっております。
ごまめさんのレビュー、いつも楽しく拝見しています♪
今後とも、よろしくお願い致します。
返信する
読書ログさんへ (momomeiai)
2014-05-23 07:20:36
“読書ログ”さんへ、
既に去年の5月から“ごまめ”の愛称で参加。

読む本も増え、皆さんのコメントに支えられ大いに楽しませて頂いております。
返信する
Unknown (読書ログ)
2014-05-21 14:27:57
はじめまして。
私は「読書ログ」という読んだ本の管理やレビューを書くサイトの運営をしています。

ブログを拝見したのですが、ぜひ読書ログでもレビューを書いて頂けないかと思い、コメント致しました。

トップページ
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こちらでメンバーたちのやり取りの雰囲気がご覧になれます。
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また、本を本棚に入れていくだけでグラフが作れます。
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