単純な脳、複雑な「私」 | |
クリエーター情報なし | |
朝日出版社 |
☆☆
先月の中旬(2011年11月当時)、名古屋でのセミナーで聴いたのが、著者の池谷裕二さん。
「脳」について、興味ある噺をあれこれと、早速手に入れて読んだのが、
この、「単純な脳、複雑な私」の本。
でも、おもしろいが、なかなか進まず、ようやく読了。
脳について、おもしろい話が満載。
例えば、「人の顔など左側半分しか見てない」では、
モナリザを例に、モナリザが微笑んでいるのは向かって右側、
左半分は神妙な顔つきで、これが俗にいう、神秘の微笑を生んでいると・・・。
「長い時間一緒にいれば好きになる」
タイプの違う男性の写真を交互に見せたとき、長く見た方を好きになる。
視線を動かしたことがポイントで、わざわざ見にいってるんだから
それだけ魅力ある人に違いないと、脳は解釈するらしい」と。
「吊り橋の上の告白は成功率が高い」
本当は、吊り橋が怖くてドキドキしているのに脳はおバカさんなので、
告白してきたあの人が魅力的だら、ドキドキしていると」早とちりする。
「行動と感情が食い違う」
プレゼントを貰う、仕事を手伝って貰う。
仕事を手伝わされた相手は「どうして自分は手伝っているのか」
「そもそも嫌いな人になんか手を貸すはずがない」「やはり、自分はこの人が好きなのか」
脳は、行動と感情が背反した不安定な状態を安定させようするらしい。
でも、池谷さんが研究しているのは決して、心理学ではない、
脳のどの部分がどの機能を携わっているのか、丁寧に解剖し、
心の病に役立つものはないかと研究している。
「心が痛む」「胸が痛む」、というが除け者にされた時、MRIで調べると
実際〈痛み〉を感じる脳部位と同じ領野が活動したとか、心=脳が解剖される。
あと、意志(意図)と行動については、これはちと説明が難しい。
最後になればなるほど、まるで禅問答のごとく、複雑になっていく。
まあ、こんなことを研究されている方がおられるということが発見ですな。
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