田辺寄席・・・今日の昼席は、米二さんに八天さんに文太さん
極上の噺を聴かせてくれるご三人と、色を添える可愛い二葉ちゃんの登場。
一、桂二葉・・・・・・・・・・・・・・「動物園」
可愛い、二葉ちゃんの登場。
地元に近い出身とか、多くのお知り合いが応援に。
マクラは、アホが二人出ますと、ハナシになるようでと古典的マクラ、
兄弟で星をとるハナシ、そして来年の3月と5月はどっちが先に来るかというハナシ
と、こんな聴きなれたハナシでも初初しく新鮮に聞こえる。
話は、「動物園」。
虎の動きや、皮のぬいぐるみを着るとこなんぞ、普通なら拍手
大爆笑のところ・・・二葉ちゃん・・さらりと進む。
雀々さんや、南天さんのように、十八番にもなるネタ。
二葉ちゃんも、爆笑編に熟すのを楽しみにしてまっせ。
二、桂米二・・・・・・・・・・・・・・「くしゃみ講釈」
上品な「くしゃみ講釈」
「二千がん」「八百屋」へ、「胡椒の粉」と何べん聞いても覚えられないアホが、
八百屋で思い出すのに、「のぞきからくり」の八百屋お七を一段語る。
「ホェ~ッ・・ 小伝馬町より引き出され……」「それおまえ、一段やったんかいな」
「でも、胡椒の粉、二千がんが覚えられへんおまえが、よう覚えられたなぁ」と、
気が付かなければ通り過ぎてしまうようなところに、きちっと米二さんの疑問というか
思いを差しこむ・・・こんなとこ、好きですな。
とんがらしの煙にむせびながらの講釈も、あっさりめ。
くどくなく、米朝師匠の滋味ある語りを彷彿させる米二さんの「くしゃみ講釈」でおました。
三、桂文太・・・・・・・・・・・・・・「向う付け」
文太さんも、あっさりめながら楽しい「向う付け」。
でも、一番最初に聴いたのが、若きパワー全開の時の仁鶴さんの「向う付け」
あの、ひとの良さがでた、あほさ加減は最高でしたな・・・・。
「池田の猪買い」「七度狐」「黄金の大黒」そして「向う付け」は、昔聴いた仁鶴さんの印象が強過ぎて、
どなたのを聴いてもなぜか,心底満足できない噺でおます。
(過去の亡霊に犯されて、案外、不幸なのかも知れませんな)
仲入り
仲入りのお菓子タイム・・・・。
四、月亭八天・・・・・・・・・・・・「粗忽長屋」
来年、月亭文都の名跡襲名が決まった八天さん、東京ネタの「粗忽長屋」を・・・・。
お前は私、すると私は誰、ほんと不思議な噺。
ナンセンス極まりないない話、「まあ、本人が言うんですから間違いないでしょう」と
解った様な解らない、第三者のポツリのセリフも効いている。
普通では到底ありえない人物・・・でも、ひょっとしたらいるんではないかと思ってしまう
この愉しさ、嬉しさは・・落語ならではの醍醐味でおますな。
五、桂米二・・・・・・・・・・・・・・「火事場盗人」(小佐田定雄作)
盗人、入った商家が火事、思わず叫んで店の者を助けるが、混乱の中で預けられたつづらの中から赤ん坊が、
返そうと疾走するが、一週間経ち盗人夫婦、情が湧き、自分たちの娘として育てる。
そして、十数年が経ち、結婚真近という娘と一緒に行った木屋町で、実の親とばったり・・・・。
最後は、生みの親よりも、今まで通り、育ての親の元に・・・・ちょっとした人情噺。
でも、このまえ談四楼さんで聴いた「ぼんぼん唄」とよく似ている筋書き。
昔は、養子縁組とかよくあった時代、これに近いハナシはあったんでしょうな。
サゲは「良い娘になったもんやな、入れたのがツヅラだけに、箱入り娘に育ててもろうた」
さらりとしているだけに、余韻漂う、米二さんの「火事場盗人」でおました。
第604回・田辺寄席~桂米二の段
2012年5月19日(土)午後1:30開演
桃ヶ池公園市民活動センター
一、桂二葉・・・・・・・・・・・・・・「動物園」
二、桂米二・・・・・・・・・・・・・・「くしゃみ講釈」
三、桂文太・・・・・・・・・・・・・・「向う付け」
仲入り
四、月亭八天・・・・・・・・・・・・「粗忽長屋」
五、桂米二・・・・・・・・・・・・・・「火事場盗人」(小佐田定雄作)
12-20-99
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