文化団体の趣意書

昨日の続きで文化団体趣意書を転載する。

茲に蝶々するまでもなく文化の重要性は吾人の等しく認める所なり。

げに文化は人間活動最高の所産にして、人類の有する最大の宝物なり。

現今の新事態は益々之が進歩発展の必要性を強調して余りなく、

次期世代の指導者たるべき吾人の責任や誠に重且つ大なりと云うべし。

省みるに竜南文化の沈滞の声聞くや久し。

吾人夙に蹶起の必要性を痛感せる折しも、我習学寮に於いてここに文化団体が、具体的文化活動の形態を取って出現せることは、上述の見地より、

我等全寮生の文化に対する鮮烈なる熱情の顕現として誠に欣快に堪えざる所なり。

固より吾人は凡ゆる方面に於いて未完成の域を脱せず。従って之が活動は完成を期し得ずとは言え、そこに完成への努力は大いなる意義を有するに至らん。

而して文化団体の中に於いて、寮生諸君が互いに切磋琢磨の実を挙げ研鑽に従事することにより各人の向上、またそれを通してなされる我習学寮文化の向上や期して待つべきなり。

加之この間に於ける寮生間の融和親睦に至っては吾人の全く望外の喜びとする所なり。

実にこの文化団体の消長は、今後の寮生諸君の誠実なる協力如何による。真の文化愛好者、真に自己を愛する者の積極的協力如何による協力を望や切なるものあり。

茲に寮文化団体設置に際し、一書を作して以て趣意書となす。

組織ー幹事四名、（中当番総代一名）委員各部門に二名内外　　　部門ー哲学、文学，科学、音楽、絵画、書道、写真、映画、行事ー各部門に於ける研究会以外に討論会。展覧会及び講演会等開催

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　注意、会員制に非ざる故寮生は自由に活動するを得　　・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・以上　　　　　総代