五高の歴史・落穂拾い

旧制第五高等学校の六十年にわたる想い出の歴史のエピソードを集めている。

寮生活

2011-08-30 06:00:57 | 五高の歴史

 (ある年の卒業生の「五高時代の想い出の記」から抜き書する習学寮では三人以上が一部屋に合宿,二十四時間起居飯食を共にするので,お互いに裸のつき合いということになる。個性も千差万別、又生まれて以来の生活習慣も違うので,自ずから衝突もあるし、又相互の妥協、折り合いの中で、社会生活のペースが養われていった。寮の必需品は机、布団、バケツたなっていたが、このバケツが、掃除用,洗濯用、とにかく万能に使われた。バケツに一杯集会所のチャンポンをいれて寮に持ち帰り、皆で喜んで舌鼓をうったこと、時にはストームと称してバケツを叩きながらお互いに部屋を歴訪して荒らし廻ったこと等忘れられない。

 寮生活で最も実りがあったのは相互間のダベリであったろう。人生論議あり、国や政治の問題ももあり、又時には話はたまたま男女間の話題になることも多かった。一同皆若かったし幼かったからである。



最新の画像もっと見る

コメントを投稿