五高の歴史・落穂拾い

旧制第五高等学校の六十年にわたる想い出の歴史のエピソードを集めている。

知名堂の新築について

2010-03-17 05:23:39 | 五高の歴史
昭和11年1月13日委員会席上、50周年記念事業の1つとして、委員会議室兼コンパ会場新築の件が提議され委員会を無事通過した。其の後この計画は鋭利進められつつあったが、同年11月17日新築設計図案成り、3,500円(炊事部積立金より支出)程度の予算にて起工することになった、こうして第3寮東側に接続し、テニスコートに近接して着工されたが、記念事業のトップを切って翌年2月24日全く成り、同日午後3時より新建築物屋上で落成祝賀茶話会を開いた、この席上豫て募集した十数種の建築物名称より、校長先生の選定で、山野、羽江、重光、の3氏ともに偶然一致せる「知名堂」と命名する旨発表された。蓋しこれは論語の「五十面知天命」よりなったもので、50周年記念にあやかるためである。木の香も新しい知名堂に採光甚だ宜しく、展望又絶佳であり、知名の名と共に将来何時までも寮生は之を愛護し、有意義に使用せねばならむ。吾等壮麗な知名堂を仰ぐ時、粒々辛苦先輩の遺した炊事積立金に依って成り、炊事委員の血と涙の努力が籠れる事を想起しなくてはならない。(五高七〇周年史から転載)


最新の画像もっと見る

コメントを投稿