文化を失うけん

　おとといの記事で、最初の原爆投下に京都が候補になったと書いたけん。

もしも京都に落とされとったら、多くの文化財が失われたはずじゃけん。

現実には広島に落ちたワケじゃが、貴重な現存天守だった広島城を焼失したけん。



核戦争ちうのは、未来に文化財を残せないちうコトでもあるけん。

でもって、長崎じゃけん……。

江戸時代から唯一の貿易港として、独自の文化を育んできた街じゃけん。

んでもって、キリスト教の布教や、潜伏キリシタンの不遇の歴史を持った街でもあるけん。

幕末には、明治維新を下支えした商人たちの歴史もありましたけん。

それらを証明する歴史的な遺産ちうのが〜、１９４５ねんに多く失われたけん。

核兵器も、通常兵器も、都市を破壊して市民を傷つけるちう目的は同じだとわしは思うとるけん。

でも、この先に歴史を繰り返せば、戦争の主役が核兵器になってしまう可能性は否定できんけん。

復興した長崎の街は、なおも文化の香り高い港町じゃけん。



この街の歴史を後世に伝えていくコトは、被爆を経験した最後の世代が生きとるこの時代の、

ニッポンじんとして忘れちゃならんダイジなコトじゃけん……。