[東京 31日 ロイター] - 31日午後3時半に予定されている日銀の植田和男総裁の記者会見では、追加利上げに向け、どのようなスタンスを示すかが注目される。為替市場が再び円安に振れるなかで、ハト派色の強い発信があれば円安が進む可能性もある。これまで政策判断には「時間的な余裕がある」としてきたが、円安地合いとなるなかで物価の上振れリスクをどうみるか、足元の市場動向の評価や政策判断のカギとなる米経済の見通しなども注目点となる。
1.経済・物価はオントラック、政策スタンスはどちらに
4月の展望リポートでは金融政策運営に関し「当面、緩和的な金融環境が継続する」とハト派的な記述を盛り込んだが、7月展望リポートでは円安進行による物価上振れリスクを強調、追加利上げに前向きなスタンスを明確にした。10月はその7月の記述を踏襲しつつ、海外経済や金融資本市場の動向を注視する姿勢を示した。会見では、8月以降の金融市場の波乱や為替動向、米経済の見通しなどを踏まえ、追加利上げに向けてどのようなスタンスが示されるのかが最大のポイントだ。経済・物価はオントラックだが、政策判断に時間的余裕があるなどの発言が強調されれば、市場が円安で反応する可能性がある。一方、年内の利上げを排除しない姿勢を強く示すなど、円安をけん制するような発信があるかどうかもチェックしたい。
2.時間的余裕の発信いつまで
9月以降の政策判断への「時間的余裕」発言は、市場が日銀のスタンスを判断する有力な材料の一つとなり得るが、日銀の政策の機動力を奪うリスクもある。先日の20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議後の会見同様、総裁はこれまでと同じ発言を続けるとみられるが、今回何らかの変更があるか、前提となる文言に変化があるか。
3.円安基調の評価
「時間的余裕」が生まれる前提の一つである円安修正に足元では巻き戻しが発生し、再び円安の動きとなっている。7月時点で警戒していた円安に伴う物価上振れリスクは9月時点で「相応に減少している」と発言していたが、再度修正があるのか。衆院選の与党過半数割れに加え、米大統領選の結果を受けて円安がさらに進む可能性もあり、政策スタンスとの関連でチェックポイントとなる。
4.米経済と市場動向
経済のリスク要因となる海外経済の動向に関しては、米国経済をどう見るかが最大のポイント。ソフトランディングの可能性は高まったとみているか。市場動向も含めた先行きの不透明感が日本の経済・物価、見通し達成の確度に与える影響を現時点でどう読み取っているか。
1.経済・物価はオントラック、政策スタンスはどちらに
4月の展望リポートでは金融政策運営に関し「当面、緩和的な金融環境が継続する」とハト派的な記述を盛り込んだが、7月展望リポートでは円安進行による物価上振れリスクを強調、追加利上げに前向きなスタンスを明確にした。10月はその7月の記述を踏襲しつつ、海外経済や金融資本市場の動向を注視する姿勢を示した。会見では、8月以降の金融市場の波乱や為替動向、米経済の見通しなどを踏まえ、追加利上げに向けてどのようなスタンスが示されるのかが最大のポイントだ。経済・物価はオントラックだが、政策判断に時間的余裕があるなどの発言が強調されれば、市場が円安で反応する可能性がある。一方、年内の利上げを排除しない姿勢を強く示すなど、円安をけん制するような発信があるかどうかもチェックしたい。
2.時間的余裕の発信いつまで
9月以降の政策判断への「時間的余裕」発言は、市場が日銀のスタンスを判断する有力な材料の一つとなり得るが、日銀の政策の機動力を奪うリスクもある。先日の20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議後の会見同様、総裁はこれまでと同じ発言を続けるとみられるが、今回何らかの変更があるか、前提となる文言に変化があるか。
3.円安基調の評価
「時間的余裕」が生まれる前提の一つである円安修正に足元では巻き戻しが発生し、再び円安の動きとなっている。7月時点で警戒していた円安に伴う物価上振れリスクは9月時点で「相応に減少している」と発言していたが、再度修正があるのか。衆院選の与党過半数割れに加え、米大統領選の結果を受けて円安がさらに進む可能性もあり、政策スタンスとの関連でチェックポイントとなる。
4.米経済と市場動向
経済のリスク要因となる海外経済の動向に関しては、米国経済をどう見るかが最大のポイント。ソフトランディングの可能性は高まったとみているか。市場動向も含めた先行きの不透明感が日本の経済・物価、見通し達成の確度に与える影響を現時点でどう読み取っているか。
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