長く続いた初夏の好天が崩れて一日雨になりました。その雨が上がりかけた午後に傘を持っていつもの重信川の河畔の道に散歩に出ました。皿ヶ嶺の連峰は雲やガスに包まれており、時折そこに隙間が出来て山体の一部が姿を現してくれましたが、霧が晴れて山の全貌を見せてくれることはありませんでした。時折見せてくれる山の部分が醸す景観からイメージ出来る山の全体像は、いつもの見慣れた景観とは全く違うものでした。雲とガスは山のイメージを刷新する魔法の絵の具のようでした。〔5月16日(土)〕
↓ 稜線部が厚い雲に包まれた皿ヶ嶺(1,278m)は散策中一度もその稜線部や山頂部を見せてくれることはありませんでした。
↓ 前山に棚引く雲の帯の奥は皿ヶ嶺の北斜面です。そこに立ち昇るガスは見慣れない北斜面の複雑な地形を現出していました。
↓ 皿ヶ嶺の西側に聳える引地山(1,026.8m)の山体が姿を現してきましたが、山頂部の厚い雲の流れは絶えることがなく結局山頂が姿を現すことはありませんでした。それでも前山にガスが棚引いて引地山の山体を纏まった景観としてくれていました。
↓ 皿ヶ嶺の東側の陣ヶ森(1,206.m))付近には厚いガスが集中して稜線部はマジックの箱の中のように全くその様子を窺うことが出来ませんでした。
↓ 標高600mほどの塩ヶ森に続く里山もガスに包まれるとさも高山のような趣でした。
↓ 塩ヶ森の連峰のうちの番駄ヶ森(605m)があたかも独立峰のように雲間から姿を現していました。
↓ テレビ塔が林立する標高300m程の砥部町と伊予市の境界の里山は薄い霧の衣を纏って墨絵のような風情でした。