ソフィアンツィ(ソフィアっ子)の心の山ヴィトシャのふもと、地下鉄工事真っ盛りのムラドスト4丁目のはしっこから少し山すそに行ったところに大きな塔が見えます。オコロブラステン・プット(外環道)からもはっきり見えるこの塔、よく見ると大きな鐘が… ムラドストに住んでいた10年前からそこにあるのは知っていたのですが、はじめて行って見てみる事になりました。何があるんだろう・・・
オコロブラステン・プットのムラドスト方面入口をそのまま細い道に入っていくと森の中の公園になり、「鐘公園」の入口があります。そのまままっすぐ進んでしまうと超高級住宅街に突入するのでご注意… (ちなみにこの住宅地、しっかり塀で囲まれてガードマン付き。絶対マフィアが住んでるなぁ) 散歩によさそうな公園ですが、あまりにも街から遠くて・・・ このマフィオルスカ(?)住宅地の専用散歩コースになっちゃってる・・・
遠くからも見える塔を包む手のように建てられた壁にはいろんな鐘が・・・牛さんの首にぶら下がってそうなのや、羊さんやヤギさんの首にぶら下がってそうなのからはたまた銅鑼も…
そしておなじみの形の鐘もあるなあ… と思って見るとやっぱり日本の!! そしてよく見ると… この鐘の送り主は「日テレ」の社長!!
この公園、みんな通称「カンバニテ」(=「鐘(ブルガリア語でカンバナの複数形)公園」)と呼んでいますが正式名称は「国際世界児童公園」、子供たちの平和と未来を祈念した公園で、塔の基部にレリーフで描かれている「リュドミラ・ジフコヴァ女史」の肝いりでできた公園…
バイ・トーショ(トドル・ジフコフ国家元首)の娘リュドミラはブルガリア文化芸術協会の代表として世界中に出かけたそうです。その中でも父同様日本が大好きだったとか。そんなリュドミラのコネで集められたのでしょうか、世界中いろんな国から贈られた鐘・・・ そして贈り主を見て行くと… NATOとイスラエルから贈られた鐘が並んでいて、
それから少し行くと今は亡き「CCCP」(ラテン文字ではSSSR、つまりUSSR=ソ連,前にやりましたねこのネタ…)とあの「首領様の国」のが並んでる…
なんとも子供の未来にはきな臭い感じがしてしまいますが… そして鐘がなくなってるところも結構あるし、割れちゃってるのも多い… ちゃんと維持してあげよ~よ…
そんな感じですが、リュドミラ女史の遺志を受け継いで、世界で活躍するブルガリアの若者をたたえるプレート… よく見るとどこかで聞いたような名前が… 新体操の選手たちや、アイスダンスで優勝し、そのあと飲酒運転で交通事故を起こした人、とか・・・ そしてやはりこの人!!
カロヤン・ステファノフ・マハリャノフ、元大関「琴欧州」、最近現役を引退したあとよくバラエティーに出てますねぇ!! 新たな活躍の場所、と言うことでしょうか。そういえば、力士役で出演した「テルマエ・ロマエ2」、ブルガリアでロケしたのに彼のパートは日本でCG撮影だったからぜんぜんブルガリアに連れて行ってもらえなかったんだって!!(笑)
ブルガリアの若者たちの未来… ソフィアの「街は今~」クリザタの中ですが、「あの鐘を鳴らすのは、ハあ~なハ~たぁー」って(というより、割れた鐘を直してくれるような奇特な)若者たちが出てくることを願って鐘公園を後にしたのでした。