「護られなかった者たちへ」中山 七里
生活保護を題材にした小説。
福祉の話はつらい話が多い。
親の介護で仕事を辞めざるおえなかった人が親の死後、
仕事に就ける保証はない、どこにもない。
いつ、何を発病するかもわからない。
いつ、どこで災害が起こるかわからない。
それは、明日の自分かもしれない。
みんな綱渡りのギリギリだ。
けれど、国民は健康で文化的な最低限度の生活を営む権利がある。
この国はどうなるのだろうと考えてしまう作品だった。
人物の描写はお見事、その人の顔が見えるようだった。
それだけにツライ話だった。
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護られなかった者たちへ |
中山 七里 | |
NHK出版 |