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東京で感染拡大収まらず 菅首相だけでなく、小池都知事にも「無能すぎる」と批判の矛先が

2021年08月17日 | 社会・経済

AERAdot 牧忠則2021.8.17 

 小池百合子知事への風向きが変わってきている。感染拡大する新型コロナウイルスへの対応が大きな要因だろう。東京都内では8月16日、月曜では過去最多の2962人の新規感染者数が確認されたほか、重症者数は7日連続で過去最多の268人が確認された。

 緊急事態宣言が出ているにもかかわらず、都内の光景には変化がみられる。駅では通勤ラッシュが珍しくなく、リモートワークが進んでいるとは言い切れない。飲食店は酒類の提供停止と午後8時までの時短営業が要請されているが、繁華街の映像が映し出されると、深夜まで営業している飲食店の数が見られ、20代の若者を中心に路上を行きかう人の数も多い。公園でも路上飲みの光景が見られる。

「緊急事態宣言が延長に次ぐ延長で効力がなくなってきている。十分な説明責任がないまま東京五輪を開催した代償は大きい。国民の間で政治不信が募り、国や東京都の呼びかけに耳を傾けなくなっている。飲食店の経営者に話を聞くと、『もう小池さんの話は聞いていられない。納得する説明もなく、我慢してくれの一点張り。それなら、なぜ政府と一緒に東京五輪開催に賛同したのか。これ以上我慢していたら店もつぶれてしまう』と話していました。菅首相だけでなく、小池都知事も都民の求心力を失ってきている状況です」(テレビ局の政治部記者)

 小池都知事は13日に記者団からコロナの感染拡大で医療体制がひっ迫していることに質問が及ぶと、「外出を控えてください。今日もたくさんの人が出ておられますが、大雨もコロナも同じです。災害になります。よろしくお願いします」と呼び掛けた。だが、その災害と捉えたコロナ感染拡大の状況で、政府と共に東京五輪開催へ突き進んだ。この矛盾に対し、説明責任を果たしているだろうか。

 12日の東京都のモニタリング会議では、国立国際医療研究センターの大曲貴夫・国際感染症センター長が五輪の影響について言及。「感染リスクが高いにもかかわらず、五輪競技場の周辺や沿道では、大勢の人が集まり、応援する姿が見られた。いま一度、屋外であっても密集・密接することは、感染リスクが高いことを啓発する必要がある」と警鐘を鳴らすと、小池都知事は真っ向から否定した。「大曲先生は印象論でおっしゃっている」とバッサリ。「交通需要マネジメントも人流抑制に役立った。数字にも表れている。テレワークの推進も図った。ライブサイトも見直し、ステイホームで応援していただいたからこそ、視聴率も上がった」と強調した上で、「エピソードベースではなくエビデンスベースで語ることが重要だ」と述べた。

 この小池都知事の対応に対し、SNS、ネット上では、「テレワークは浸透していないし、テレビの視聴率が上がっただけの脆弱な根拠をエビデンスベースとか言うなよ。こんな人が都知事であることが恥ずかしい。菅さんも小池さんもやっていることは国民感情を逆なですることばかりで無能すぎる。そりゃ誰も言うことを聞かないよ(原文ママ)」、「都民や国民の自粛努力を、オリパラ強行開催で無にする。にもかかわらず、人流が~、自粛慣れが~、若者が~、と悉く他人のせいにされては、協力する気も話を聞く気も無くなるのは、当然の事だとは思えないのでしょうかね、小池も菅も。逆ギレしたいのはこちらですよ(原文ママ)」など批判的なコメントが殺到する事態になった。

 7月4日に投開票された都議会議員選挙では、小池都知事を支える地域政党・都民ファーストの会が自民とわずか2議席差の第2党。告示前の情勢調査などで「自民圧勝・都民ファ惨敗」との予測を覆す結果になった。告示直前に過労で入院したが、選挙終盤で公務に復帰した小池知事は最終日に都民ファ候補の応援に駆け付けて流れを変えた。「小池マジック」の健在ぶりを見せつけた。

 ただ、前出の政治部記者は「都民ファーストの会が善戦したのは小池さんの力だけではない」と話す。

「あの時は東京五輪で観客を入れて開催することに前向きだった菅首相への怒りや不満で自民党が自滅した部分もあった。今は小池都知事に対しても国民の不信感が募っている。コロナ対策で正念場を迎えていることは間違いない」

 小池都知事はこの逆境を乗り越えることができるか

*   *   *

「東京新聞」<社説>2021年8月17日

変異株の拡大 最大限の警戒をせねば

 新型コロナウイルスの感染者増が止まらない。強い感染力のインド由来のデルタ株の広がりが大きな要因だ。専門家の危機感を共有して警戒せねばならない。

 新規感染者数は全国で一日二万人を超えた日もある。感染者の多くが現役世代で、高齢者のワクチン接種効果を上回る勢いだ。重症者も増え医療の逼迫(ひっぱく)は深刻化の一途である。

 厚生労働省の専門家会議は医療の逼迫を「災害時の状況に近い局面」と訴えた。他の専門家からも東京の感染は「制御不能」と悲鳴にも近い声が聞こえる。

 医療への負荷を減らし重症者や死亡者を抑えるには、やはり感染者自体を減らすことが重要だ。

 だが、対策を困難にしている要因がデルタ株の拡大である。感染力は従来株の約二倍とみられ、全国で置き換わりが進んでいる。

 感染者のウイルス量は従来株より多く増殖速度も速いといわれ、より感染しやすい。

 七月下旬から八月上旬にかけ東京や大阪などの百貨店十三店舗で計約三百七十人が感染した。一階や地下など混雑しやすい売り場が多い。これまでの対策では十分に防ぎ切れていないようだ。

 生徒七十人以上が感染した学習塾もある。学校のクラブ活動やスポーツ施設、パチンコ店、ゲームセンターなど、これまで感染が目立たなかった施設でもクラスター(感染者集団)が発生している。

 室内の換気や人との距離が不十分なケース、更衣室や休憩室でのマスクの不徹底などが原因と指摘された。

 帰省先での親族や友人らとの会食、職場の会食でも感染者を広げている。

 デルタ株はこれまでの対策の隙を突いてくる。対策の要は人との接触を減らすことだ。政府の対策分科会の尾身茂会長は、東京の人出を五割減らす努力を訴えた。

 個人でも従来の対策を見直す必要がある。買い物や旅行、会食などをさらに控えられないか考えたい。感染力が強いため換気がより重要になる。三密(密閉、密集、密接)対策を再度徹底したい。

 感染が繰り返されると日本発の変異株が生まれる懸念もある。これ以上の感染拡大は防がねばならない。政府はワクチン接種の推進ばかり強調するが、感染封じ込めへ危機感が伝わる姿勢を国民に見せるべきだ。


「直ちに自分や大切な人のために行動をおこしてください。」
無能な指導者のもと自分で守るしかない。

それにしても「パラ」まだやる氣でいる。

パラ入国 感染相次ぐ

事前合宿 自治体も苦慮

「しんぶん赤旗」2021年8月17日

 東京パラリンピック大会(24日~9月5日)のために各国から選手団の入国が始まっています。来日した選手団から新型コロナウイルスへの感染が複数判明。事前合宿を受け入れた自治体も対応に苦慮しています。(オリパラ問題取材班)

 パラリンピックの選手団は3日から来日し始めています。大会には国内選手を含め最大4400人が出場します。内閣官房オリンピック・パラリンピック推進本部によると、15日までに感染が確認されたのは5カ国の6人で、102人が濃厚接触者と判定されました。

 6日にはブラジルから126人の選手団が成田空港に到着。空港検疫で1人の陽性が確認されました。

 ブラジル選手団の事前合宿を受け入れた浜松市の担当者は言います。

 「選手団のうち50人が濃厚接触者候補とされ、国が用意したバスで浜松市に来ました。市の聞き取りで52人が濃厚接触者となり、そのうち1人が新たに陽性と確認されました」

 成田から浜松まで約330キロ。濃厚接触者を判断しないまま、バスで長時間かけて移動するというリスクが高い方法をとったのです。

移動法・費用…不透明

 新型コロナウイルスの濃厚接触者候補がいるパラリンピック選手団の移動が5時間未満の場合、内閣官房は専用バスなどで移動が可能としています。ただグーグルマップで成田から浜松まで車で移動する時間を計算すると最短で4時間22分程度。これは渋滞や休憩を考慮に入れない時間です。

 浜松市の担当者に「5時間未満で到着できるのか?」と聞くと「まあ難しいでしょう。内閣官房が5時間未満と判断したということです」と苦笑します。

 五輪では濃厚接触者の確認をしないままウガンダ選手団が大阪府泉佐野市まで約8時間かけてバスで移動。泉佐野市に到着後に1人の陽性が確認され、バス運転手や同乗した市職員が濃厚接触者として隔離されました。

 事前合宿地で濃厚接触者となると、東京などの大会会場までの移動は原則的に公共交通機関が使えません。新幹線の1車両を丸ごと借り切るか、バスや航空機をチャーターする必要があります。

 9日に来日したパラのメキシコ選手団は、搭乗した航空機の乗客から感染者が確認されました。このため選手団の計14人が濃厚接触者となりました。

 うち4人は広島県府中市で事前合宿をしています。府中市の担当者は「21日には会場に移動する選手がいます。どうやって移動するかは相談中です」と言います。

 五輪では鹿児島市で事前合宿していた南アフリカの選手団から感染者が出て、多数が濃厚接触者となりました。同市の担当者は「座席が150人分くらいの航空機をチャーターし、19人の選手団を運びました。費用は国で持つよう調整中です」と話しました。