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信州里山通信。自然写真家、郷土史研究家、男の料理、著書『信州の里山トレッキング東北信編』、村上春樹さんのブログも

ソフトバンクの新書に粘菌の写真が載りました(妻女山里山通信)

2008-08-25 | アウトドア・ネイチャーフォト
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 ソフトバンクから出版された『カラー図解でわかる 光と色のしくみ』という新書に私の粘菌(変形菌)の写真が4枚掲載されました。なぜ空は青く二字は七色なのか? どうして花は彩り生物は光るのか?というキャッチが示す通り、光と色の不思議を写真や図を豊富に使って紐解いていくサイエンスの入門書です。

 私の写真が掲載されたのは、[第4部 生物の色、命の輝き]の[5 カラフルな粘菌]のページです。山梨県小菅村の大菩薩峠から東へ延びる牛ノ寝通りで撮影したススホコリ、タマツノホコリ、ムラサキホコリ、コマメホコリが載っています。

 生物は昔は動物と植物に分けられていました。現在は、動物界、植物界、菌界、プロチスタ界、モネラ界に分けられています。変形菌は動物学者は原生動物として、植物学者は菌類としていました。変形菌はプロチスタ界にむりやり入れられています。膜に包まれた細胞核を持っている真核生物です。体内には秒速1mmを越える原形質流動が起きており、肉眼では確認できないほどゆっくりと移動することができます。驚くべきことに変形菌には迷路を抜けられる能力があるといいます。

 70年代のアメリカのある街では、粘菌が町の至る所で大発生しました。得体の知れないネバネバした生物で、しかもゆっくりとですが成長し、動いていると大騒ぎになったのです。宇宙からの新略説まで出ましたが、研究者によって粘菌と判明して一件落着となったそうです。

 わが家では、国立科学博物館でモジホコリをいただき粘菌ペットとして飼育した経験があります。詳しくはこちらのリポートをご覧ください。なかなか可愛いものです。粘菌の作る小宇宙は、時に信じられないほど美しいものです。

 粘菌の写真は、MORI MORI KIDS Nature Photograph Galleryの粘菌のページをご覧ください。南方熊楠や昭和天皇が研究した粘菌、なかなか捨てがたい魅力があります。雨上がりの公園や雑木林の切り株や倒木にも見られます。その気になって探すと見えてきます。

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