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- 生体や微生物に対して薬物を長期投与した際,投与開始時と同量を与えてもはじめと同様の効果が得られなくなり,当初の効果を得るために投与量を増加する必要が生じる現象を耐性と呼ぶ。
ある薬物に対して耐性が形成された時に,その薬物と類似の構造や作用を有する他の薬物に対しても耐性が生じることを,とくに「交叉耐性」という。例えば,アルコール常飲者の麻酔が効きにくいのは,アルコールに対する耐性が,麻酔薬(バルビツール系薬剤など)に対しても交叉耐性を生じるためである。この現象は,抗生物質,抗ウイルス薬,抗癌剤などさまざまの薬物でみられるが,併用療法に際しては,交叉耐性のない薬剤を組み合わせるのが原則となる。
<出典:医学用語解説集>