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認知症の方の介護・・・JRの請求裁判を考える

2014-05-12 06:33:20 | 高齢者の眠り・介護・住環境と悪徳商法

 何故かこのところ、つなぎのパジャマとミトン型の手袋をお求めのご家族様の来店が増えています。

 どんな方がお使いになるかといえば、ほぼ認知症の方です。つなぎのパジャマの場合は、紙おむつ等をしている方が排泄物等を手で触ってしまったり、おむつを勝手(無意識のうち)に取り外してしまうなどの行為がエスカレートして、困ったご家族様がお求めに来られます。

 ミトン型の手袋は、医療機器等を装着し認知の進んだ方などが、引きちぎる的行為をし、危険が伴う時などに使用させます。例えば、点滴などをしている最中に抜き取ってしまうなど。時には、行為がエスカレートし、本人に危険が及ぶ場合などは、サイドレール等に繋ぎ、行動を抑制することが時にあります。(俗に言う「ベッドに縛り付ける」ことです。)  とはいえ、原則ベッドに拘束することは、禁止されていますが、現実拘束に近いことは行われているのも事実です。 病院によっては、入院時の誓約書等に拘束することをはじめから想定して家族の了解(サイン)を求めるところもあります。原則と現実とのギャップは存在します。

 先日、認知症の老人(91歳)が、駅の改札を通ってホームから線路内に侵入し、列車にはねられた事件で、老人の家族に賠償を命じる判決がありました。名古屋地裁・高裁でのあの判決は、介護の現場を知らない、介護の大変さを知らない人が、介護はこんなものと想像して下した判決のような気がします。半額に減額されたとはいえ、介護者である奥様(80代の女性)に賠償金を支払うよう判決が出されました。法律のことは門外漢ですが、どこか釈然としませんね。

 家族の方が、目を離したわずかな時間で家を出たそうです。監督不行き届きということです。ところが、JR側は切符を持たない人をやすやすと改札を通過させ、さらに線路内に容易く入れる状態を放置していたにも関わらず、認知症の老人の家族に損害賠償を求めた。外野席の目線だから、無責任に言いますが、最高裁に上告して「欲しい」と思っていましたが、上告されたという記事を見ました。

 ところが、JRも上告していたようです。ということは、悪まで非は100%家族にあると言っている訳ですね。一般市民の感覚を裁判に反映したいという裁判員裁判で、もし私が参加していたら、逆にJRに乗客の安全配慮を怠ったとして何がしかの損害賠償を命じる判決を出したいと思いますね。

一方こんな番組もありました。  認知症の人、認知症の疑いがある人が徘徊などで行方不明に…。
こうした認知症の行方不明者について、NHKが各都道府県の警察本部に取材した結果、その数は2012年の1年間でのべ9,607人にも上り、うち351人が死亡、208人が2012年末時点でも行方不明のまま、という実態が明らかになった。今や認知症の方は数万人以上、さらに、行方不明の方も年間 万人とか・・・。 【NHKスペシャルより】 

 こういった実態を国はどう考えているのでしょう。認知の方がこの先さらに増えていくでしょう。にもかかわらず、責任を100%家族に押し付けたままなのでしょうか。考えるべき時になったと思います。

 先ほども言ったように、介護・医療の世界では、原則ベッドに拘束することさえ禁止されています。でも、仕事・家事に追われている現実があり、看護師さんも手が回らないという現場が今存在してます。現場・現実を見れば、争うのでなくもっと良い方法を考えのが国(高給官僚)の仕事と思います(できなければ低給にして下さい国の借金は膨大です)。

 認知というだけで拘束することは、非人間的とみなさんおっしゃられています。そんな介護と同列に考えるのは暴論かもしれませんが、現実終日家の中に閉じ込めておくのは、拘束と何ら変わりません。

 再度言います。認知症の人の行動は家族が全責任を負うというのは如何なものでしょうか!

 最高裁の判断を注目したいと思います。

 

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