過去にアイダーダウンのリフォームは数回行った事はありますが、今回はシングルからダブルへのリフォームであったという点と、もう一つ「二層式」という新しい経験のリフォームでした。もちろん、単に二層式の羽毛ふとんのリフォームは何度もしています。アイダーダウンとホワイトグースダウンとの二層は、初めてでした。
一枚は西川産業のアイダーダウン・シングル(1.1kg入り)です。品番から見ると200万円のカタログ価格と思われます。もう一枚はメーカー名のはっきりしないシングル(たぶんグースダウン0.8㎏入り)の合い掛け羽毛ふとんを持って来られました。二枚の羽毛を一枚のダブルサイズの掛けふとんにして欲しいと来店されました。
品票からは、1.1㎏+0.8㎏=1.9㎏となりますが、羽毛は洗うことによって若干減ることが考えられます。それでも、足し羽毛も無しか僅かの加毛でダブルにすることは計算上可能です。
だが、予想外ともいえる依頼でした。お客様(奥様)は、2枚の羽毛を混ぜて(ブレンド)して欲しいと。アイダーはお母様が息子(旦那さん)のためと奮発して購入されたようですが、当の奥様はアイダーの価値を知らなかったようです。
アイダーと一般の羽毛を混ぜることは、ふとん屋の爺としては受け入れられません。もちろん品質(毛の質)が違いますから、思うようなブレンドは、たぶんできないと思います。
「シングルは要らない。ダブルが欲しい。」 それが、奥様の希望です。そこで、二層式の羽毛ふとんにリフォームすることにしました。
肌に当たる下層に、アイダーダウンを。上層にグースダウンを入れました。
まず、アイダーダウンの羽毛ふとんです。解体し中身の重量を量ったところ、1.15kg、洗浄後は1.1kg取れました(品票より50g以上多く入っていたのか、アイダーは洗浄による目減りは一般のダウンより少ない事が多い)。次に、合い掛けです。表示は0.8kgでしたが、最終0.7kg確保できました。こちらは、表示通りに入っていたようです(洗浄すると一般的には100~300g程度目減りします)。
出来上がったのが、こちらです。
上層と下層とでは仕切り(桟)の位置が違います。
生地は100単糸の超軽量です。アイダーは嵩の出にくい羽毛ですが、1.1kg入った事もあって、まあまあのボリュームが出ました。これで、この冬は、とても暖かく快適にお休みいただけると思います。
この羽毛ふとんをもし新品で購入されたとすれば、200~250万円はすると思います。それが、たったの10万円程度でリフォームできたのです。
アイダーダウンなど良い羽毛をお持ちの方は、一度Watakeiにご相談ください。羽毛を生かすリフォームをしましょう。
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