内分泌代謝内科 備忘録

内分泌代謝内科臨床に関する論文のまとめ

2021/12/24

2021-12-24 15:48:55 | 日記
Hypogonadtropic hypogonadism についてのレビュー
Clinics 2013; 68: 81-88

中枢性(視床下部性または下垂体性)の性腺機能低下症を hypogonadotropic hypogonadism、原発性腺機能低下症は hypergonadtropic hypogonadism と呼ぶ。いずれも男の子の場合の話(女の子は生まれる前に一生分の卵子をほとんど作り終えているので)。

中枢性の性腺機能低下症の場合、ホルモン補充で生殖能力を獲得できる可能性がある。

いずれも先天性・後天性があるが、圧倒的に多いのは原発性。先天性の原発性性腺機能低下症の原因で多いのは、クラインフェルター症候群で男児の500人に1人。後天性の原発性性腺機能低下症の原因で多いのは、男性の更年期障害で40歳台では4%。

対する中枢性は、先天性は1万~10万に1人。そのうち3分の2は嗅球の低形成をともなっており、カルマン症候群と呼ばれる。

精子を作るためにはLHとFSHの両方が必要なので、中枢性性腺機能低下症の男性が生殖能力を獲得するためには GnRH 補充が最も有効。

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/23503957/