時々、亭主とは永遠にわかりあえない、と思うことがある。
彼の世界では、まわりの人間はみんな自分以下なんだ。要するに、自分が一番でないといやというやつなんだが、よくいるね、こういうの。
そういう絶対条件に反する事態は何も認めないんだよ。
こういう人間には、周囲が耐えるしかないのさ。
弱いんだよ。ものごとをあまり勉強していないっていう弱みがあるんだ。
だから、他人のいい部分は絶対認めない。
何事につけて、自分のほうがいいでないと、許さない、許せない。
疲れる時はあるがね、わたしはアルドラやエラキスと違って、こういう手合いに我慢することもできるんだ。
心ではつらいと思いながらも、顔はにっこり笑って相手にあわすこともできるんだよ。
それがみんなのためならばね。