世界はキラキラおもちゃ箱・2

わたしはてんこ。少々自閉傾向のある詩人です。わたしの仕事は、神様が世界中に隠した、キラキラおもちゃを探すこと。

若さ

2019-05-27 04:31:41 | 気層化石


息子を見ていると、かのじょの若かったころのことを思い出す。

かのじょがやってた頃なんだけどね、こうして主体に入ってみると、まるで自分のことのように感じるんだよ。

かのじょの若いころも、いろんな失敗をしていた。若いころの定めのようなものとして、年寄りをよく馬鹿にしていたね。

まあかのじょの周りには、尊敬できるような年寄りがいなかったということもあるが。

若いやつらというのは年寄りを馬鹿にするもんだけど、わが息子たちも、かなり馬鹿にしているよ。

そういう若い者たちに、わたしは情愛がわくのだ。おまえもそうか。わたしもかつてそうだったなと。

年をとって初めて、神が若いころの自分をどんなに愛し、目覚めを待ってくれていたかがわかる。

あの頃は何もわかっていなかった。ただ若さだけを印籠のように掲げて、偉そうなことを考えていた。

何もできないくせしてね。

かのじょが本格的に人生の勉強を始めたのは、30になってからだね。若いということが、本当に何もないことだということが、わかったからさ。

わかるということが大事なんだ。年をとればとるほどに、いろんなことがわかってくる。

若さにつまずかず、まじめに勉強していくんだよ、若者たちよ。

それが一番いいことなんだと、いずれわかるときがくる。





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