アンソニー・ヴァン・ダイク
アブラハムは年老いて得た嫡子イサクを生贄にして神にささげよとのお告げを受けた。アブラハムはそれに従い、イサクをつれてモリヤの山に向かった。イサクは生贄の羊がいないことをいぶかりながらも父についていった。アブラハムは盲目的に神に従い、愛する息子を殺そうとするが、その直前で神がそれをとめた。
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神はこのようなことをなさいません。愛する子供を殺せなどと言うむごいことを、人間に強いたりはしない。ましてや、自分への信仰を試したりなどなさいません。このようなことを人間に命じるものは、必ず権力を持ったエゴイスティックな人間です。