はけたけ宗匠のブログ

本業である刷毛についての話や、日本空手道昇禅会の本部師範として指導している道場の話、趣味の話

上棟の儀式

2012-11-03 21:19:04 | うんちく・小ネタ

息子の0家の上棟に当たって、棟飾りとか棟札とか言うものをするのかと建築業者に尋ねたら、「昔はそう言う事をしましたね。」と言う返事で、最近は特にしないとの事でした。私が18歳ぐらいの時自宅を再建したのですが、その時大黒柱に竹篭に何かを入れたものと木札に信仰する神様の名前を書いたものを取り付けた鮮明な記憶が残っていました。また、弟の新屋家を建てたときは大屋根の地棟の垂木に、毛筆で「上棟の日付、施主名 、工務店名、棟梁名、鳶頭名など」を書いて建前をしました。息子の家の上棟に当たって、何かしてあげたいと思って、インターネットで調べてみたら、棟上セットなるものが販売されていましたが、私自身の記憶に基づくイメージとはチョット違っていました。

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地鎮祭をしていただいた萱津神社の禰宜さんに相談に行ったところ、棟札は萱津神社で用意していただけるとの事でした。実は棟札は熱田神宮にお願いし、熱田神宮の建物などの古材を使って作っていただけるそうで、それの表面には 家を守っていただく神様4柱と、萱津神社の神様の計5柱の名前、裏面には上棟日、施主名、工務店名、棟梁名などを、萱津神社の宮司さん(愛知県の神社庁No2の偉い人だそうです)自ら毛筆で書いていただき、ご祈祷済みのものをお下げ渡しいただけるそうでPhoto_2す。そこまでしていただいてなんと玉串料は5000円だそうで、是非ともお願いした次第です。後、記憶にある竹篭について禰宜サンにお尋ねしたところ、籠の中には鎌と棟札を納め大黒柱周辺に取り付ける慣わしだそうです。この鎌の由来は、「雷除け」との事です。この籠と縁起物の鶴の着いた扇、鎌のセットは地元の金物店さんで用意して頂きました。 〆て4800円。また、知り合いの大工さんから昔はこの籠の中に堅炭を入れて、「高い所から片隅を見守るということで泥棒除けとしたものだ。」と言う話を聞いて、備長炭を和紙で包み一緒に納める事にしました。この飾りが屋根裏に鎮座しこの家がある限りこの家の家族を見守ると共に、この家の歴史の証人として代々受け継がれる事でしょう。


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