キュリー夫人を語る24

2010年07月26日 00時10分03秒 | 日記
月曜日


キュリー夫人を語る24
◇ 創価女子短期大学 特別文化講座 キュリー夫人を語る 2008-2-8

女性は平和へ導く教育者

 未来の建設者
 一、イレーヌは、「この戦いにおいて、女性は選ばれた地位を占める。彼女たちは教育者だから」(前掲、杉捷夫訳)と述べています。
 女性であること。それは、社会を平和ヘリードする大きな使命をおびた「選ばれた教育者」であるということなのです。
 「母性は本来の教育者であり、未来に於ける理想社会の建設者」であるとは、創価の師父・牧口先生の叫びでありました。

 一、マリーヘの風圧は、学士院選挙の落選にとどまりませんでした。
 マリー・キュリーが夫に先立たれた気の毒な境遇と見られていた間は、世間は同情的でした。
 しかし、一個の人間として屹立し、堂々たる実力を発揮していくと、容赦なく攻撃を開始したのです。

 その根っこには、陰湿な「嫉妬」がありました。

 外国人であり、女性でありながら、誰にも真似のできないような業績を成し遂げ、海外から数々の賞讃を受けている──その確固たる偉業に対する根深い妬みが渦を巻いていたのです。
 マリーのプライバシーを非道に侵害し、事実無根のウソを交えて、大衆の好奇心に媚びへつらうような悪辣な記事が、次々と書き立てられました。中には、ピエールは事故死したのではなく、マリーのせいで自殺したのだと、卑劣極まることを言う人間すら現れました。
 「自由の名のもとに放縦が許される」という言論の暴力が、人権を蹂躙して憚らなかったのです。

 逆境の時こそ真の友がわかる
 一、亡夫ピエールの兄ジャックは、ウソで固められた、でっち上げの報道に対して、「何と下賎で、何と不快で、何と卑劣なことか!」(前掲、田中京子訳)と激怒しました。
 そして自らペンを執り、マリーを賞讃し、彼女の正義を堂々と証明する文章を新聞社に送ったのです。

 「彼女に対する下劣な記事がどれだけわたしの憤激を煽り立てたか言うまでもない」(同)
 「キュリー家の名において、義理の妹が、科学のみならずさまざまな面で卓越していたように、その私生活においても常に完璧で申し分ないと言うことは大いに役に立つものと思う」(同)
 逆境の時こそ真実の友が明らかになります。
 多くの友人たちは、マリーを励まし、変わらぬ友情と真心を伝えてきました。
 20世紀を代表する大物理学者アインシュタイン博士も、その一人です。
 博士は、マリーの「精神とエネルギーと正直さ」を、心を込めて賞讃しながら、こう書き送っています。

 「野次馬が大胆にもあなたに反抗する、そのやり口が頭にきたのでこの感情を断然吐露せずにはいられません」(同)
 「野次馬がいつまでもあなたのことにかかずりあっているのなら、もう戯言を読むのはおやめなさい」(同)

 あのポーリング博士が、平和への信念の行動のゆえに事実無根の誹謗を浴びせられた時も、アインシュタイン博士は厳然と擁護しております。

 偉大であり、正義であるがゆえに、嫉妬され、悪口される。そして、それを耐え抜いて、勝ち越えた人が、永遠不滅の勝利と栄光に包まれていくのです。
 仏法では、「賢聖(けんしょう)は罵詈(めり)して試みるなるべし」と説かれております。悪口罵詈などに負けてはいけない。


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