うちなー→えぞ日記 (もとすけのつぶやき)

奈良県出身、沖縄での学生生活を経て、北海道ライフを堪能する、
とある研究者の日常のよしなしごとの紹介。

飛行船の大きさ

2011年09月18日 14時59分09秒 | えぞ日記(北海道編)・・日常
最近飛行船ネタを続けて書いています。
実は私は飛行船好きでもあり、お金持ちになったらヒンデンブルク号を復元したいという野望を以前から持っていました。
「ヒンデンブルク号」(LZ129)は、戦前にドイツのツェッペリン社が建造した史上最大の旅客輸送用飛行船です。爆発事故で有名ですが、その大きさというものは案外知られていないように思います。
今回、試しに現在の乗り物と比較してみたのが上の画像ですが、これを見るとその巨大さが一目瞭然です。ヒンデンブルク号の全長は約245mあり、なんと日本最長のカーフェリーである新日本海フェリー「あかしあ」(224.8m)よりも長いのです。ジャンボジェット機(ボーイング747-400)と比べても3倍以上長く、ボリュームの差は圧倒的です・・。こんなものが空を飛んでいたと思うと、ワクワクしますね。

近年、全長300m級の超大型客船によるクルーズが世界的に浸透してきていることを鑑みると、巨大飛行船によるクルーズ飛行もそろそろ復活するかもしれないと、私は思います。低空をゆっくりと飛行する飛行船の特性は、クルーズに向いているはずです。中途半端な大きさだと旅客定員が限られて運賃が高額になり、利用のし易さの点で不利です(実際、一時期東京で定期遊覧飛行していた飛行船の運賃は当初90分で13万円もしました)。ここは一つ、数百人乗りの巨大飛行船を建造し、安価で遊覧飛行を行えるようにするのが得策だと思います。
実は、巨大飛行船の建造計画は近年盛んに検討されていますが、民間の計画は悉く失敗しているようです。
英語版「CargoLifter計画」
10年ほど前には、全長260mの巨大飛行船で貨物輸送を行う計画が実現しかけました(縦360m×横220m×高さ106mの巨大格納庫が実際に建てられました)が、実物を建造する前に運行会社が倒産し、日の目を見ませんでした。
技術的には巨大飛行船を復元することは十分可能ですが、課題は安定的な需要の確保のようですね。ヒンデンブルク号級の飛行船の建造費は、大体100億円くらいかかるそうです。上記のCargoLifter計画では160トンの貨物を載せられる設計でしたから、クルーズ用ならば、数百人定員にすることが出来るかと思います。建造費100億円というとかなり高く感じますが、実はジェット旅客機ではごくごく一般的な価格で、中型旅客機のボーイング767でも100億円ほどはします。それでも航空会社は格安運行でも採算を取れているわけですから、運用の仕方次第で巨大飛行船の運行も成り立つんじゃないでしょうか。
うーん、巨大飛行船が造りたくなってきましたぞ・・。

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