人の怖さや優しさを （追憶の日々）

私は奈良漬屋の娘です。
家にあるものですからお召し上がりください。

中学時代のお礼が遅くなりましたが、
「いつかは～」と　うれしく思っていました。


と言うお礼の内容でした

あれ以来　文通が続いています


最近では「いつか別荘を訪ねてみたいです♪」と

嬉しいことを言ってくれています


きっと素晴らしい女性に成人していることでしょう

会いたいなあと願っています


哀しい辛い思い出があったからこそ　癒しの出会いとなって

今　心を温めあえているのです


人の怖さや優しさを彼女なりに理解して大きく成長してくれたから

本物の人間に育ってくれました


とても楽しみに　今も見守っています


４０歳の時に出会ったＭさん親子も　大きな癒しの出会いでした

活発で自分の意見をはきはき述べる　目の大きな元気の良い女の子でした


大学の教授が父で　母もアナウンサーだったと言う聡明な両親で

家庭訪問で分かったのですが　大分県出身の家族だったのです


奈良県で九州出身と聞くだけでも　身内のような親さを覚えますから

まして実家が大分市で～と聞くと　それだけで私は癒される思いでした


祖父は○○高校の校長を長い事していたと　私の故郷の高校名も聞きました


すっかり妹家族にでも会ったような　うれしさを覚えたものです


成績優秀なＭさんなのに　

「伯父叔母たちがみんな国立大学を出ているから頑張れ！と両親が厳しいのです」

という　悩みを聞くことが多々ありました


明朗活発で元気の良い中１の生活の中で　周りの期待が大きいだけに

とても深刻な悩みを抱えているのね～と驚くほどでした


非行問題で荒れ狂う中を彼女は頑張り通し　親の期待に応えて

奈良県でトップの進学校に進んでいきましたから　

大いに喜んだことを覚えています


新設校の１期生として卒業していったのです


Ｍさんが高３の時に　妹が中学校に入学してきたので　母親は文化部の広報委員となり

私も校務分掌が文化部でしたので　母親との親交が再開しました


いろいろとその後のＭさんのことも聞けたし　妹が２年の時の家庭訪問期間中に

「近くを通る時には立ち寄ってほしい」という姉の伝言を受け取りました


５月の連休明けの日と言う約束をしました


ところが５月３日の夜遅く１０時前だったと思いますが

「Ｍが花屋さんのバイトを終えて自宅に帰る途中、交通事故に巻き込まれて救急病院に

入院した」と言う母親からの電話でした


後３日で会えるところだったけど　災難に遭ったのですからしかたありません


外傷はどこにもないし　命に別状ないと思うと言うことなので


「お大事に～」と電話を切りました


それから１０日ほどたった放課後　職員会議をしている時にＭの母親から電話が入り

「先生に助けてもらいたい！」と必死な声なのです


というのも　連れ合いの病気と闘う話を　学活で話して聞かせていました


タバコやシンナーが蔓延していた中学校でしたから　命の尊厳の話の中に

織り交ぜていたのです


それを母親に家に帰って伝えていたのでしょう


私は霊能者でもなんでもない人間ですが　母親は私に頼めば助けてもらえると

思い出したようでした


連れ合いが難病を生きていましたから　彼には人生の指針となってくださる

卑弥呼のような方が身近にいました


会社経営にしても　人事を尽くして天命を待つ時に　最後のアドバイスは

ここでいただいて判断を委ねていたのです


彼も思い通りに　これまで表の陽の当たる場所を　仕事では歩んでこれていますから

私と同じ強運の持ち主です


彼に頼んでＭを助けてあげたいと必死に願いました


事故当時は不思議なくらいどこにも怪我がなく　表面的には安心していたのですが

意識不明の何日かがあったそうです


意識が戻ってほっとしたのもつかの間　２歳児の知能になり　すっかり言葉も失っていて　

ママ～と呼び　いくつかの単語しか話せなくなっていました


１週間を過ぎた頃に　経過説明があるからとナース室に呼ばれ　

よく寝ていると安心して部屋を離れたそうです


ところが　ママを探して窓を開け　３階の病室から下の植え込みに落ちたのですって！


「自殺者が出た～～」と大騒ぎになって　

慌てて出てみるとＭちゃんが落ちていたんですって・・・


続きは明日


阿蘇の初雪です






ＰＳ

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