2009年3月の自分史を読み進んでいます
2011年の4月が母の旅立ちでしたから 93歳4か月頃の介護の一齣です
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母は歩き方を忘れたようで 後ろから支えてあげているけれど
足を動かせないで突っ立っていることが多くなりました
1mの範囲なら まわりに椅子や机などを支えにしながら
移動出来ていたのですが・・・
一番先に目立つ衰えは足に来ました
母にはその自覚が長続きしないので 楽天的な生活が出来ています
トイレに行きたくなったら ベッドに腰掛けてポータブルトイレの蓋を
ガチャガチャと開け始めますから その音が合図で走ってくれば間に合います
さりげなく介助しないとプライドはまだしっかりしてますから
「何かお手伝いできることはありませんか~」と言いながら
下着を下ろして便座に腰掛けられるように誘導してあげています
蓋が上がった状態なので手をさし伸べているのだけど
いっぱいいっぱいなのです
身長がもう少し私にあれば楽に介助ができるのに
148cmでは少し足りません
背伸びをしながらの介助です
ここ3日くらい前から突っ立ったままで 一歩も足が
進まなくなりつつあるのに気付きました
ポータブルの前に立っていてベッドはすぐ隣にあるのに
固まっていて・・・
右足を後ろから叩いて「はい、右足を動かして~♪」と
教えてあげて促しているのです
その間「ありがとありがと♪」と絶えず お礼は言い続けています
しんどいことも「ありがとう」という一言があれば
不思議とストレスとして 相手には溜まっていかないのですねえ
不思議な癒しの力を言葉は持っています
「ごめんね~、ごめんね~」もそう!
夜中のトイレを済ませ水分補給をしてあげたのに なかなか寝ようとしないので
「どうしたの~?」と言うと
「みかんを一つ食べたくなったの~」と机の上を見ています
「じゃあ、取ってあげるね」と渡して 私は布団に戻りました
うとうと眠りかけた時に またトイレの蓋がガチャガチャ大きな音で開くのです
今 用足しを終えたところなのに~?と 起きて見ると
澄まし顔で満足そうにベッドに腰掛けています
何で蓋を触ったのかなあ~?
開けてみると みかんの皮をゴミ箱と同じ感覚で
そこに捨てたのでした
「みかんの皮は水に溶けますか~?
ここには水に溶けるトイレットペーパーだけしか 入れてはいけないの!
トイレに捨てて水が詰まったら大変よ~」と
清拭用のビニールの手袋を取ってきて便器の中から
みかんの皮を取り出し始めました
じっと見ていた母が「ごめんね~、ごめんね~」と
動き回る私を見て何回も謝るのです
「はい、もう良いから休みなさい♪」と腹立ちも消えて
我ながら優しい対応ができたのでした
知らん顔をしていたら 怒りは収まらなかったはずです
夜中の2時過ぎに 何がみかんよ~!
食べた皮はポータブルにいれていいの~?
食べたままでおいてくれたら 片づけが楽なのに・・・
ゴミ箱にいれて片付けようと言う気持ちがそうさせたのよね
さっさと歩いて行けたらこんな間違った応用動作はなかったよね
だんだん落ち着きを取り戻せていったのです
昨夜の一齣です(^^)
ますます歩行困難になってきた3日前の様子から
入浴介助の内容を寝たっきりの在宅支援に来週から変更をお願いしました
入浴車での介護になります
1回の入浴代金は12500円ですって!
健康体で毎日温まっているのが当たり前みたいに過ごしていたけど
一月間37万円ほどかかるのですよねえ
個人負担は母は1割ですから助かりますが 人間らしく生きているってことは
たくさんの援助を頂いて成り立っているのだと感じました
介護を通して見えてきたもの
それは すべてに厚く感謝することでした(*^-^*)
今朝の癒しのお裾分けを どうぞ( ^^) _U~~
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