ビルボード・チャート日記 by 星船

1970年代から80年代にかけての特にビルボードのチャートを中心に、洋楽を愛する皆さまにお届けするブログです

ビルボード 全米 Top40 1984年2月4日付 Elton John - I Guess That's Why They Call It The Blues

2020-02-02 20:14:08 | 1984年ビルボードTop40
1984年2月4日付ビルボード All American Top40、2位から上がって1位はCulture Clubの"Karma Chameleon"。
Culture Clubですが、アメリカでの初めてのヒット"Do You Really Want to Hurt Me"が第2位を記録、続くシングル"Time (Clock of the Heart)"も連続2位。この曲でついに初めてのNo.1獲得となりました。

2週間の1位からダウンしての2位はYesの"Owner Of A Lonely Heart"。Yesですが、ロックファンの方々ならばご存知、イギリスのプログレッシブ・ロックバンド、プログレロックの先駆者。アルバムでは『こわれもの』や『危機』などがアメリカでも大ヒットしていますが、シングルは1971年に最高位40位を記録した"Your Move"、1972年に13位を記録した"Roundabout"に続く3曲目のTop40ヒットで、もちろん初めてのNo.1ヒットです。
3位は前週と変わらず、The Romanticsの"Talking in Your Sleep"。The Romanticsですが、アメリカ出身のロックグループ。彼ら初めてのTop40ヒットでTop3入りです。
4位は6位からアップ、Kool & The Gangの"Joanna"。Kool & The Gang、R&B界のスーパースター、レギュラーチャートでも1980年のNo.1ヒット"Celebration"を始めこの曲で7曲目のTop10ヒット、4曲目のTop5ヒットです。
5位は前週と変わらずこれで3週目の5位、Matthew Wilderの"Break My Stride"。Matthew Wilderの2曲目のシングルですが、ファーストシングルはHot100にも入らず、初めてのTop40ヒットがTop5入りです。

この週6位はElton Johnの"I Guess That's Why They Call It The Blues"。
最高位は1月28日付の第4位。年間チャートは33位。数々の大ヒットを持っているスーパースターElton Johnですが、Top5ヒットは1980年に3位を記録した"Little Jeannie"以来、年間チャートでこれだけ上位に食い込んだのは1979年に年間36位を記録した"Mama Can't Buy You Love"以来となります。

Elton John、改めて彼のヒットの歴史をたどってみますと、デビューアルバムは60年代にリリースした『Empty Sky』。ただしこれはイギリスでのリリースで(アメリカでは1975年にリリースされました)、アメリカでの初めてのアルバムは1970年にリリースした2枚目のスタジオアルバムの『Elton John』、そのアルバムから"Your Song"が全米で8位、イギリスでも7位の大ヒットとなり、アルバムも最高位4位を記録します。
それからのエルトンの活躍は凄いもので、1972年には"Rocket Man"が最高位6位、そしてついに"Crocodile Rock"が全米No.1を記録します。それからは大ヒットを連発、"Bennie and the Jets"、"Lucy in the Sky with Diamonds"、"Philadelphia Freedom"、"Island Girl"、そしてKiki Deeとのデュエット曲"Don't Go Breaking My Heart"と、70年代に6曲のNo.1ヒットを記録します。
その後、活動休止期間や、盟友の作詞家Bernie Taupinとのコンビを解消したりと、人気にも陰りが見えます。ただ、その期間についても、毎年シングルヒットをTop40に送り込んでいました。

そして1983年にリリースした彼の17枚目のスタジオアルバム『Too Low for Zero』ではBernie Taupinとのコンビが完全復活、アルバム全曲の作詞をBernie Taupinが手掛けます。このアルバムには長くエルトン・ジョンのバックを務めていたNigel Olssonも完全復帰していますね。

そのアルバムからの3曲目のシングルヒットがこの曲"I Guess That's Why They Call It The Blues"です。
曲はElton JohnとBernie Taupinのコンビに Davey Johnstoneが加わった3人の共作。バックのハーモニカはStevie Wonderです。
この曲いい曲なんですよね。80年代に入ってからの彼の曲の中では、私の一番のお気に入りです。


今週 先週 song / artist
1 2 KARMA CHAMELEON / CULTURE CLUB
2 1 OWNER OF A LONELY HEART / YES
3 3 TALKING IN YOUR SLEEP / ROMANTICS
4 6 JOANNA / KOOL & THE GANG
5 5 BREAK MY STRIDE / MATTHEW WILDER
6 4 I GUESS THAT'S WHY THEY CALL IT THE BLUES / ELTON JOHN
7 8 RUNNING WITH THE NIGHT / LIONEL RICHIE
8 10 THAT'S ALL / GENESIS
9 11 THINK OF LAURA / CHRISTOPHER CROSS
10 12 PINK HOUSES / JOHN COUGAR
11 20 JUMP / VAN HALEN
12 14 I STILL CAN'T GET OVER LOVING YOU / RAY PARKER JR.
13 7 SAY SAY SAY / PAUL MCCARTNEY & MICHAEL JACKSON
14 18 LET THE MUSIC PLAY / SHANNON
15 19 AN INNOCENT MAN / BILLY JOEL
16 16 HOLIDAY / MADONNA
17 9 TWIST OF FATE / OLIVIA NEWTON-JOHN
18 22 99 LUFTBALLONS / NENA
19 23 WRAPPED AROUND YOUR FINGER / POLICE
20 21 MIDDLE OF THE ROAD / PRETENDERS
21 31 GIRLS JUST WANT TO HAVE FUN / CYNDI LAUPER
22 27 NOBODY TOLD ME / JOHN LENNON
23 24 YAH MO B THERE / MICHAEL MCDONALD & JAMES INGRAM
24 25 SO BAD / PAUL MCCARTNEY
25 13 UNION OF THE SNAKE / DURAN DURAN
26 26 BABY I LIED / DEBORAH ALLEN
27 17 THE CURLY SHUFFLE / JUMP 'N THE SADDLE
28 15 SAY IT ISN'T SO / DARYL HALL & JOHN OATES
29 37 NEW MOON ON MONDAY / DURAN DURAN
30 32 SEND ME AN ANGEL / REAL LIFE
31 40 I WANT A NEW DRUG / HUEY LEWIS & THE NEWS
32 44 GOT A HOLD ON ME / CHRISTINE MCVIE
33 33 NIGHTBIRD / STEVIE NICKS
34 28 TIME WILL REVEAL / DEBARGE
35 38 BANG YOUR HEAD / QUIET RIOT
36 41 THIS WOMAN / KENNY ROGERS
37 42 GIVE IT UP / KC
38 39 THE DREAM (HOLD ON TO YOUR DREAM) / IRENE CARA
39 53 HERE COMES THE RAIN AGAIN / EURYTHMICS
40 34 STAY WITH ME TONIGHT / JEFFREY OSBORNE

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20 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
トキオ (星船)
2020-02-08 20:33:45
太ったボンジョビさんこんばんは。
アルバム『スーパースターはブロンドがお好き』もよく聴きましたよ。良いアルバムでした。やっぱり輸入盤かな。
「パッション」は特別ですよ。「ニューヨーク、モスコウ、ホンコン、トキオ」ですかれね。
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Unknown (太ったボンジョビ(^__^))
2020-02-06 22:20:04
ロッドといえばワタシもドヤシンクアイムセクシーですかねー。
中学生ながら歌詞が始まる前のフレーズにワナワナ揺らされました。
ん~、でもやっぱりパッション、燃えろ青春、トゥナイアイムヨーズの3曲が上回ります。
ただロッド、エルトンとも70年代のはあんまり…、ちなみにポールも。
地味だけど80年代の方を採りたく思います。
ただエルトンと故Gマイケルの小さな太陽は客の少ないときのカラオケでは熱唱しておりますが…
で、ロッドとエルトンの変な共通点「お好き」…
ロッドのはアルバムジャケ見ればそのまんまだし、エルトンの曲はそんな問いかけにも聴こえますね。
しかしレコード店で「あの…スーパースターはブロンドがお好き、ありますか?」とか、なんか恥ずかしいので、邦題としては適切ではなかったような…
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才能が開花 (星船)
2020-02-06 20:14:45
ミュウさんこんばんは。
バーニー・トーピンと出会ってエルトンの才能が開花したのでしょうか。
70年代前半のエルトンの活躍は凄いものでしたね。素晴らしい曲を作ってくれました。その後もスランプもありましたがずっと活躍を続けてくれる天才ミュージシャンですね。
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ロケットマン (ミュウ)
2020-02-05 21:38:01
エルトンを聴くと、映画におけるバニー・トーピンとの出会いのシーンが印象的で思い起こしてしまいます。
二人の出会いは音楽での世界における奇跡ですね。
やはり、70年代前期でのエルトンの方が神がかっている感じはします。
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スーパースター (星船)
2020-02-05 20:11:39
hannahさんこんばんは。
ロッドもエルトンも60年代から今に至るまで、ずっと活躍続けている偉大なスーパースターですね。
大好きな曲が沢山あります。今でも両者ともよく聴くアーチストです。
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ロッドは (星船)
2020-02-05 20:10:18
太ったボンジョビさんこんばんは。
そうですよね、この4人のアートストはやっぱり偉大なアーチストだと思います。曲づくりにはスランプもあると思いますが、長い間ヒット曲を出し続けるのはホント凄いことだと思います。
ロッドの曲については、70年代にも「今夜決めよう」など素晴らしい曲がありましたし、「アイム・セクシー」も良かったな。
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そうでした。 (hannah)
2020-02-04 22:44:48
星船さん、こんばんは。
そうでしたね。Rodも70年代から活躍していました。
目立った活動、日本での知名度では、Rodに軍配でしょうか。
イギリスが生んだ二人の偉大なヴォーカリストです。
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Unknown (太ったボンジョビ(' ◇ '))
2020-02-04 22:31:45
80年代を何かしらずっとチャートに出ていた人たちは本当に良い時代にワーカホリックだったのだなあと思います。
売れた売れないは別として
プリンス
エルトン
ロッド
フィルコリンズ
このあたりは毎年アルバム出してて凄いてすが、曲でいえば私もロッドかな?
この84年からはイマイチな感じでもありましたけど…
去年のでもベイビージェーンも結構好きだったんですけどね♪
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ロッドも (星船)
2020-02-03 22:30:23
hannahさんこんばんは。
そうですよね、エルトンの活躍は、70年代から21世紀まで、長期間、それもヒット曲を毎年出す、素晴らしい活躍でした。これだけ長い間活躍し続ける歌手はもちろんエルトンだけですね。
いや、ロッド・スチュワートも長く活躍していますね。
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楽しいチャート (星船)
2020-02-03 22:15:44
moondreamsさんこんばんは。
ホントですよね、この時のチャート、ロックあり、ソウルあり、ポップスあり、イギリス系、アメリカン系、いい曲たくさんありましたね。楽しいチャートでした。
今でも歌っているのですか!エんトンもお気に入りの名曲ですね。
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「ブルース」の意味 (星船)
2020-02-03 22:08:47
音時さんこんばんは。
この曲、しっとりとして、しみじみとしてよい曲でした。PVも曲にぴったりでした。
歌詞はというと、邦題から思ったイメージとは全然違うのですね。良い歌詞でした。「ブルース」のホントの意味、奥が深いです。
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両方の曲とも (星船)
2020-02-03 22:00:49
太ったボンジョビさんこんばんは。
"I'm Still Standing"も元気よくて良い曲でした。一方で"I Guess That's Why They Call It The Blues"の方はだいぶ地味ではありましたが、しっとりとして、心に残る素晴らしい曲でした。両方の曲ともよい曲でした。
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最高の男性ヴォーカル (hannah)
2020-02-03 21:58:34
星船さん、こんばんは。
70年代~2000年代トータルの実績でとらえると、最高の男性ボーカルではないかと思います。
確かに80年代以降は70年代ほどの輝きはなかったかもしれません、瞬間的にはB.SpringsteenやB.Joel、M.Jacksonが輝いたかも知れません。
70年代終盤の低迷期はあったものの、79年からは毎年ヒット曲をリリースしているんですね。
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I Guess That's Why They Call It the Blues (moondreams)
2020-02-03 21:41:10
星船さん こんばんは

この頃のチャートは、英米のアーティストが混ざり合って楽しいです。

エルトンが一時の低迷から復活して、この曲(アルバムも)は良かった!
今でもコンサート(フェアウエル・ツアー)で歌ってますね。本人も気に入ってるみたい。
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天才歌手 (星船)
2020-02-03 21:37:12
hannahさんこんばんは。
Elton Johnですが、"Your Song"以来、この曲のヒットがあった80年代初めまで、沢山の名曲を続けて出していたスーパースターですね。
さらには、90年代、2000年代になっても素晴らしい曲を生み出す、天才歌手だと思います。
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PVも (星船)
2020-02-03 21:29:26
omnibusfanさんこんばんは。
おお、そうですか!omnibusfanさんも80年代ナンバーワンですか!しっとりとした良い曲でしたよね。
エルトンの曲では、元気の良い曲も良いですが、この曲のようなしっとりとした曲も、さすがエルトン、実に良い曲に仕上げます。PVも曲にぴったりでしたね。
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ああこれがブルースってことなのか (音時)
2020-02-03 00:03:55
http://neverendingmusic.blog.jp/archives/17238953.html
日本で「ブルース」というと「ムード歌謡」のイメージだったり、「憂鬱な気分」を連想したりだと思うのですが、この曲でいう"Blues"は歌詞をよく味合わないと意味を取り違いそうに思います。「ブルースはお好き?」という邦題からイメージするものと、実際の内容はかけ離れているものと思います。

"離れてる恋人"を想ってる主人公。でも今すぐは戻れず一緒にはいられない。それでもその彼女と思い切り子どもみたいに笑い合い、毛布に一緒にくるまってじゃれていたい。今すぐ隣にいてほしい…けど、その願いはかなわない、セツナいんです。この想い伝えたいけどなかなか伝えられないんです。そんな想い...にさいなまれた時..."ああ、これが俗にいうブルースって想いなんだな"と気づきます。
 さすがバーニー、人の心を打つ詩を書くよなあと思いました。全米4位になったのは、じわっと人の心に沁みる曲だから、と解釈しました...。








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Unknown (太ったボンジョビ(>。<))
2020-02-02 23:02:24
この頃から「マジ」と「シブい」が流行り始めたように思います。
この曲はシンプルで落ち着いていて、でも叙情的?で、大人な感じなのでシブいなあ、という印象です。
ラジオでもエルトンが久々のトップ10とか言っていまして、アイムstillスタンディングより地味なのにヒット曲というのは不思議だなあとも思いました。
とはいえ私は80年代なら前のアルバムの「歩合~♪」ですね、断然。
カラオケでも酔って歌えて楽しいのでした。
ρ(ーoー)ブアァ~イ♪
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邦題もいかしてる (hannah)
2020-02-02 21:41:26
星船さん、こんばんは。
E.Johnは言うまでもなくスーパースターですが、70年代終盤はB.Taupinとのコンビ解消やディスコへ媚びたりして一時不振でしたが、80年代なって復活しました。
70年代の絶好調時の曲はあまり聴いたことはありませんが、この曲には懐の深さを感じる、ゆったりとした名曲です。
確か「ブルースはお好き」という邦題だったと思いますが、なかなかいかしたタイトルです。
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Unknown (omnibusfan)
2020-02-02 21:20:37
私もエルトンの80年代ナンバーワンかな

 星船さま こんばんは。
 エルトンジョンのブルースはお好き、当時よく聞きました。SONY MUSIC TVでもよくオンエアされていたように思います。個人的にも80年代のエルトンの曲ではナンバーワンですね。カラオケで歌ったことないけど、くちずさめます。(笑)
 歌詞に合ったPVも秀逸でした。
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