モウズイカの裏庭2

秋田在・リタイア老人の花と山歩きの記録です。

大雪山黒岳北東面の花(2022年7月20日)

2022年08月09日 | 北海道の山と湖

(本頁は「五年ぶりの北海道、大雪山黒岳へ。」の続きです。)

黒岳リフト乗車中。




今回のマップ



黒岳の七合目付近はダケカンバの疎林とササ藪が広がっている。

花は初め少ないものの、登るにつれ、ウコンウツギやチシマヒョウタンボクの低木の花が目に付くようになった。

ウコンウツギ



ウコンウツギの花のアップ
 

                                        チシマヒョウタンボクの花のアップ


チシマヒョウタンボク



マルバシモツケ



マルバシモツケは黒岳の登りで出会ったものは丈が1m以上と高く、花序も大きかった。

なおこの植物、山頂から先の風衝地では丈が5~10センチと低く、花序も著しく小型になっていた。
とても同じ植物とは思われないほどの変貌ぶりだった。
樹林下に咲くのはコガネイチゴだろうか。




八合目より上に行くと、樹林が途切れ、急に草花が多くなる。
濃い黄色の大きな花はチシマノキンバイソウで、本州の高山に見られるシナノキンバイの母種にあたるようだ。
場所により、より小型の黄色花、ミヤマキンポウゲやエゾノハクサンイチゲ(花は終わり気味)も混生していた。
この斜面の高茎草本群落は大雪山でも屈指のお花畑のひとつと聞く。

チシマノキンバイソウの群生



チシマノキンバイソウの群生



チシマノキンバイソウ



場所によって、エゾノハクサンイチゲ(花は終わり気味)が混じっている。

 
                                             ミヤマキンポウゲ


チシマノキンバイソウとミヤマキンポウゲ



もうひとつ、黄色い花。ハイオトギリは本州には無い花。




八合目より上の高茎草本群落の構成メンバーを列記。

トカチフウロはチシマフウロの地域品種で花は白っぽい。
この山にはピンクのハクサンフウロや青紫のチシマフウロは見当たらなかった。




タデ科の花二種。

ウラジロタデ。
バックにチシマキンバイソウ。下の白い花はマルバシモツケ。
 
                                           タカネスイバ


再びキンポウゲ科。

ダイセツトリカブト(大雪山固有種)の蕾。
 
                                           エゾノレイジンソウ


エゾノレイジンソウは山麓の樹林下に多いが、黒岳では山頂近くのお花畑の中にも進出していた。

キク科の花。

ミヤマアキノキリンソウは咲き出したばかり。




ミヤマサワアザミだろうか。
 
                                            ナガバキタアザミ

ナガバキタアザミは本州では早池峰山にのみ有る。花は咲き出したばかり。

バラ科二種。
タカネトウウチソウは東北では見たことが無い。

 
                                     ヤマブキショウマ。下の花はマルバシモツケ。


ヤマブキショウマは黒岳ロープウェイ上駅からリフト下にも多かった。下の花はマルバシモツケ。


オオカサモチ。でかいものは花序の直径が30センチを超えていた。

 
                                            ハクサンチドリ



ここのハクサンチドリは色が濃いめだった。この後、ほどなく山頂へ到着。



大雪山黒岳山頂と風衝地の花」へ続く。


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