(本頁は「七座山登山・前編」の続きである。)
倉ノ沢ルートのトラバース道は、やがて右側に岩壁が並ぶ壮絶な眺めになる。
そのすぐ後、前半のハイライト、法華ノ岩屋が見えて来る。
法華ノ岩屋
この岩屋の表面には蜂の巣のように穴がいっぱい開いているが、
このような岩は「タフォニ」と呼ぶそうだ。
最後の岩上杉
最後の大杉
その後、スギの巨木を廻ると、急坂が始まる。
これを登りきると、稜線に上がることが出来る。
今回、急坂にはロープが垂れていたので、助かった。
最後の急坂
稜線の上には少しだけ紅葉が残っていた。
稜線の上は丈の低い広葉樹林が続く。
先ほど仰ぎ見た絶壁の上を歩いている筈だが、
びっしり繁った樹木に隠れてそれは見えない。
稜線道を歩いていたら、11時半頃、時報サイレンが鳴った。
下の(能代市)二ツ井町の役場?で鳴らしたもののようで、
その後、けたたましくアナウンスが続いたが、何と言ってるのかわからない。
正午でもないのに何故サイレンが鳴ったのだろう。
この後すぐに最高所の権現倉(287m)に到着した。
ここは樹林に包まれ、展望はほぼ皆無だったが、
気持ちの良い広場になっている。よってこの場所で昼飯(鮭の握り飯)とした。
途中で見たツクバネの実
昨年晩秋に来た時(こちら)、この実はいっぱい有ったが、
今年は早く落果したようで、一個しか見かけなかった。
食べ終わって、展望所に向かって歩いていたら、今度は正真正銘の正午の時報サイレンが鳴った。
展望所からの眺めを列記する。
東側の眺め。米代川、登山前に通った七座橋も見える。
北東側、木の枝のかげに道の駅がある。奥の山並みは田代岳。
東側のアップ。奥に見える山は鹿角の皮投岳と五ノ宮岳。
南南東に森吉山
北西側に二ツ井の街並み
最後に断崖上に架けられた鉄梯子を下りて、天神登山口に下山した。
結局、今日はクマには遭遇しなかった。
よかった。よかった。
ところが帰宅後、ニュース報道で今日の昼、能代市二ツ井にクマが出て大騒ぎになったことを知った。
クマが見つかったのは11時頃で、場所は二ツ井の高校の校庭とのこと。
高校の場所はマップからもお分かりの通り、二ツ井の街のほぼど真ん中だ。
地元紙の記事を抜粋する。
「9日午前11時35分頃、秋田県能代市二ツ井町の能代高校二ツ井キャンパスの敷地内に
クマ1頭(体長約50センチ)がいるのを、近くの70歳代女性が目撃し、110番した。
能代署と市によると、クマはグラウンドを走り回った後、校舎東側のテニスコート近くにある
高さ約5メートルの桜の木に登った。同署員や市職員、猟友会会員で監視を続けたところ、
午後6時20分頃にクマが下りたため、爆竹で追い払うと、山に戻っていったという。」
私が七座山の上で、11時半頃、聞いたサイレンとアナウンスはこれだったのだ。
今回、クマは山に居なかったが、街には出ていた。
今年、秋田でお騒がせしているクマは斯様にアーバンベアの傾向が強い。
以上。
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