(本頁は「久しぶり。初秋の早坂高原へ。1」の続きです。)
本頁ではキク科以外の草花を報告してみる。
この高原は真夏にはオミナエシ、少し遅れてミソハギが多かったが、
秋の声を聞くとどちらも花は終わりになる。
早坂高原、ミソハギの多かったエリア。
まだ咲き残っているエリア。
ミソハギ
オミナエシの古花
ツリガネニンジンの残り花
クサレダマの実
この高原にはパラパラとリンドウが生えていたが、
それは東北の山に多いエゾオヤマリンドウではなくリンドウ、正真正銘のリンドウだった。
エゾオヤマリンドウと較べると花はやや小ぶりで明るい青。秋田ではほとんど見られない。
この種類は太平洋側の要素なのだろうか。
(正真正銘の)リンドウ
リンドウ
センブリ
ハナイカリも秋田ではほとんど見られないリンドウ科で、私自身は秋田駒ヶ岳山頂部で見かけた程度だが、
ここではうじゃうじゃに近いレベルで咲いていた。
ハナイカリ
ウメバチソウ
花の終わったヤナギラン
ノハナショウブの咲き残り
ススキ
追加でハマナス。
ハマナスの残り花。
ハマナスの実
この高原にはハマナスが多く見られる。今は実のシーズンだ。
本来なら海岸にしか生育しないハマナスがこのような1000m近い高原に何故分布しているのか。
それは牛のしわざと言われている。
民謡、南部牛追い唄をご存じだろうか。
かつてトラックの無い時代、三陸沿岸で採れた海産物、塩などの物資は牛に背負われてこの峠を越え、内陸の盛岡へ運ばれた。
その前に牛は海岸でハマナスの実をたらふく食べており、この峠(早坂高原)で休みながら糞をする。
その時、ハマナスのタネがばらまかれたようだ。
樹木が出たので、ラストは巨大シナノキ。
以上。
何故はまなすが?、と思いましたが、成る程!、思わず唸ってしまいました。
それにしても、こんな標高でも繁殖するとは、凄い生命力なのですね。。。
この高原のハマナスですが、初夏の開花時期はけっこう見ごたえがあります。
この高原は本州の人間居住地としては最も寒いとされる薮川地区に接しているので、
冬場はかなり寒いところのようですが、
手持ちの図鑑を繰ったところ、ハマナスは北東アジアの温帯から亜寒帯に広く分布とありました。
亜寒帯にも生育可能ということは、十分、この高原の気候にも耐えられるものと推測しました。
毎回珍しいお花を 楽しみに見せていただいてます。
ハナイカリ 見た事ありません。
名前も初めてのような気がします。
ハナイカリは形の面白い花です。
私自身は若い頃、北海道の海岸のお花畑や信州の高原で出会い、その不思議な形に驚いたものでした。
東北では少ないようで、秋田駒や早池峰の高いところに少しありますが、
早坂高原には割と豊富です。センブリが生えるような芝地に一緒に生えておりました。