(本頁は強いて言えば「西木のカタクリ畑(2015年4月22日)」の続きである。)
今年(2016年)は4月19日に仙北市西木を掠めてみた。
カタクリの花筵はいい塩梅になっていた。
みごとな群生だが、生えている山を遠くから見るとこんな感じ。
ここは秋田県仙北市の旧・西木町。
八津という集落とその裏山の間の斜面が冒頭のようなカタクリ畑になっている。
行き方やカタクリの詳細は・・・⇒「かたくり館」。
厳密にはカタクリ畑と言うよりもクリ畑である。
立派なクリの実を育てようと笹や下草を刈り、堆肥を与えていたら、
いつのまにかカタクリが増えて花筵になったと聞く。
したがって、この地のカタクリ群生は人為的なものである。
(このカタクリ園、2021年はコロナ禍により公開中止。)
カタクリばかりでもう沢山、食傷気味だろうから、他の花、スプリングエフェメラルにも登場願おう。
ここでちょっとお勉強を。
スプリング・エフェメラルとは、Spring Ephemeralと書き、『春の妖精』または『春のかげろう』と訳される。
『春植物』と呼ぶこともある。長い名前なので「スプエフェ」と略す人も居る。
カタクリやイチゲの仲間、フクジュソウ、エンゴサク、アマナ、コバイモの仲間などのように
春の限られた期間(雑木林の林床が明るいうち)に
パッと現れ、パッと咲いて、パッと実を結び、パッと消える特異なライフスタイルをもつ小型植物を指す。
だからと言って一年草ではない。
地上部が枯れた後も地下部分(地下茎や球根)は生き残り、翌年の早春に地上部を再生する。
したがって、その生涯はけっして儚いというものではない。
例えばカタクリに至ってはタネから花が咲くようになるまでには十年近い歳月を要し、
その後は何十年にもわたって咲き続けると聞く。
へたをしたら他の草花以上に長命と言えるかもしれない。
カタクリとアズマイチゲ
キクザキイチゲの薄青紫タイプ
ニリンソウ
キバナノアマナ
ミチノクエンゴサク
ミヤマキケマン
エゾエンゴサク(オトメエンゴサク)?
以下、二種類は花が終わっても地上部(葉や茎)がずっと残るので、スプリングエフェメラルではないが、
スプエフェと同じような場所、同じような時期に開花する。
トウゴクサイシン。ヒメギフチョウの食草としても有名。
スミレサイシン。
展開した葉はトウゴクサイシンに似る。
セントウソウ
意外だが、右上のセントウソウと ↓ の花もスプリングエフェメラルだ。
猛毒植物ハシリドコロ
図体はでかいが、この植物も開花結実後ほどなく地上部が枯れ、休眠するので、スプリングエフェメラルと言える。
手持書籍によると、その毒成分はヒヨスチアミンとアトロピン。
中毒症状は、口喝、瞳孔拡大、興奮、錯乱、発熱、幻覚、痙攣・・・。
昔、根っこを食べた人が見境いなく走り回ることからこの名がついた。
元祖『危険ドラッグ』。ひどい時は呼吸が止まってそのまま死亡することもあるらしい。
以上。
カタクリの葉のおひたしは子供の頃、一度だけ食べたような記憶があります(山間部の親戚から貰った)。
ただし実家では昔から畑に多くの葉野菜を植えており、
無理にカタクリの葉を食べなくても葉は足りているとして、その後は貰わなくなったように記憶してます。
ただ個人的に球根には興味があり、山間部の親戚に行った際、山畑で掘って探しましたが、
あまりにも深くて、これは採るのは大変だなと思いました。一度やったら、その後は掘らなくなりました。
ハシリドコロはそうやたらと有る代物ではありませんが、有る所には群生しますね。
花も地味だし、わざわざ掘って食べようなどという人は今はいないでしょうが、
ちょっと興味のある植物です。
本当にすごいですね。何度見ても感動します。
カタクリを食べた事ありますか?以前はスーパーでも買えました。
湯がいて、ほんのり甘みがして、くせがなくて・・・♪ひたしで食べました。
そんなに食べたいとも思いませんが、つい買って食べてみました(笑)
ハシリドコロが、猛毒とは知りませんでした。