先日、バス運転士になれる割合は、応募者に対して1割という記事を書きました。
細かい内訳は、応募者がバス会社の面接を通過する確率が、およそ2割で、社内研修を通過し、晴れて独車が許される確率が、半分です。
ただし、現在は「業界の世代交代問題」と「2024年問題に係る人材不足」から、上記の割合も応募者から独車までは3割位になっていると思います。
社内研修も、やるべきカリキュラムが易しくなっているのではなく、指導のあたりが柔らかくなってきており、若い未経験者が不安を感じてリタイアする割合は、過去より低くなっていると感じます。
ちなみに先に「社内研修で半分落ちる!」と書きましたが、これは会社側が落とすのではなく、自分からリタイアするのが大半です。
経験者でリタイアするケースは、指導員との運転についての考え方で衝突して辞めていくことが多いです。
特に20年以上バス運転士を経験した方は、自分の運転に相応の自信があります。
それを特に年下で、キャリアが自分より短い指導員に細かく指摘されると、頭に来るようです。
空車教育の際は、ベテラン指導員が行いますが、乗客を乗せた実車教育は必ずしもベテランとは限りません。
喧嘩をして辞めるケースは、ほぼこのパターンです。
逆に、未経験者やキャリアの浅い方のリタイアの原因は、車両の取回しでいっぱいいっぱいになり、その他の指導が頭に入らないことへの不安が大きいと感じます。
要するに、「本当にこの仕事を、研修だけでこなせる様になるのか?」という云う先の見えない不安です。
私も最初はそうでしたし、これはみんな同じです。
バスみたいな大きな車体で、毎日コースを走ることを、リアルに想像できないのです。
そのため日々の研修が終了すると、疲れで何もできなくなります。
毎日、「今日は事故なく終われた~」と、とんでもない疲労感と伴に研修期間を過ごすこととなります。
ある時、緊張の意図が切れて、リタイアを会社に申し出るのです。これは、パターンです。
私の場合は3年半の経験が予め有ったため、今の会社の研修は一種の通過儀礼と捉えて、頭を低くして乗り切りましたが、完全な未経験の方は素直にこの様には考えられないかもしれません。
ただし、多くの未経験者がこの方法でデビューしているので、あまり気負う必要は無いと感じます。
研修半ばには、大方手応えを感じることが出来ると思いますので、余計なことを考えず続けて欲しいと思います。
頭ばかりが先行する方は、敢えて脳死で研修に取り組んで欲しいと思います。
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