百名山の完登に向けて、追い込みに入った平成18年、現役で休みを取りにく
かったこともあり、五月の連休に九州の5座を一気通貫で駆け巡った。
5月2日に朝一番の飛行機で大分空港に降り立ち、レンタカーを借りて九重山
へ向かった。レンタカーは5月6日鹿児島空港で返却するまで継続して使用した。
午後に九重連峰の牧ノ戸・登山口に車を駐め、登山口から久住山と中岳を目指
した。登り始めると登山道脇に立派な馬酔木(アセビ)が沢山現れた。毒がある
ので、鹿も食べないせいだろうか?沢山残っている。
九重高原は火山帯ということだと思うが、登山道周辺は石ころだらけで、ガレ場
に近い所もある。標高差はあまりないので登る苦労は少ないが足元に注意して歩く
ことが必要だ。久住山に登り、御池の縁を通り、中岳に到達した。このあたりの
低木は殆どミヤマキリシマ(ツツジ)だと思うが、まだ花をつけてはいない。六月
頃にはキット綺麗な花園が見られるだろうと、残念に思いながら下山の途についた。
この日は牧ノ戸・登山口に戻り、山塊の裏手方向になる久住高原荘(休暇村?)
という立派な宿に泊まった。
九州2日目は祖母山に登る予定だが、朝一番でルート上にある竹田市の岡城趾へ
立ち寄った。滝廉太郎の「荒城の月」を口ずさみながら城跡への坂道を登った。
立派な城壁に囲まれた城跡からは、「荒城の月」の情景が浮かび上がってくるような
風景だった。下城し祖母山に向かう途中で、立派な石橋がみえた。車を駐めてみると
ローマの遺跡で見るような水道橋のように見えた。(後で調べるとやはり水道橋
だった。1919完成で明正井路というらしい。)
祖母山へは林道に入り、道路脇に車を駐めて入山した。頂上近くになると急登と
なった。山頂は広く、うろうろしていると、記念写真を撮ってやるから二人並べ
といわれた。一人で良いというのだが、いや二人でないと駄目だとおっしゃる。
何故かと問うと、この山はバアさん(祖母山と書く)という山だから、バアさんと
一緒じゃないと駄目なのだそうだ。仕方がないから2ショットで撮ったが、ブログ
からはカットした。
下山は谷筋の急斜面を下った。岩の間にアケボノツツジが所々に咲き綺麗な
ピンク色を呈してくれている。何枚か写真をとった。鈴鹿の山でよく見かけるアカ
ヤシオに似ている。(後で、調べると一緒のものらしいと分かった)
車に戻り、Uターンしようとして左側後部を杉の木でこすってしまった。高い
登山についてしまった。少し時間がかかってしまい、ナビを設定して阿蘇山の麓の
宿舎に向かった。暗くなりかけ、細い道に不安を感じながら進むとギザギザの山頂
の山並みが見えてきた。熊本県に入り、本日の行程もまあ無事に終了となりそう
である。 以上