またニックの車のエアコンが故障。車社長の所へ持って行き、お茶とみそ落花を頂き、車社長と国際問題を語る。「運転できるのもあと四、五年だから、MT車などに金をかけず燃費も修理費も手頃なトヨタに乗れ。」と私が言いにくい事をズバリ社長が言ってくれて助かる。行くたびにその情報をじわじわとインプットしてもらうと、いざ買い替えの時に私も、「ほら車社長もああ言ってたでしょ?」と駄目押しで言える。
喉の痛みがましになったら、今度は口内炎が舌の上に三個も出来、目ばちこも出来、コンタクトも入れられず、痛くて痒くて眠れん。雨もどうどう降っている。真夜中天井を見ると、頭上に蜘蛛が降りてきている。かぼちゃんもニックも鼾をかいて寝ている。この苦しみを一人耐えている私を見舞いに来てくれたのか、と思った。それから眠ってひどい悪夢を見た。
マンハッタンで、幼い姉妹二人連れて大地震に会い、エンパイアステートビルが目の前で崩れ落ちる様を見ながらペン駅へ逃げ、ポートワシントン行きの電車が動かないので、車を取りにアパートへ戻る事になる。泣いてしがみつく長女を抱き、眠ってしまった次女を何故か待合室に寝かせたまま、駅を出てから混雑に飲み込まれ長女と離れ離れになるわ、次女を置いて来た事を後悔するわで、絶望のどん底に叩き込まれる。手を変え品を変え、娘達と生き別れの悪夢は私を襲い続ける。悪夢の中に入ったやうな「911の朝」のトラウマか。
先日も、NYで又大停電のニュースを見てすぐ長女にラインした。エレベータに一人ぼっちで閉じ込められ泣いてたら? 糖尿病のアダムと二人で閉じ込められ彼の薬が切れてしまったら? と妄想に苦しみ、大丈夫だよ、と返事の来るまで、生きた心地がしなかった。早く日本に帰ってきて欲しいのだが、長女と彼氏の一生の大問題だから簡単には決められない。一方次女の居る富山は、日本一地震のない街で有名だから、やや安心。あ、マンハッタンも実際は絶対に地震の来ない街だけどね。
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