>今夜は長文・・・・それではスタート
前日の上院銀行委員会での公聴会で、議員との質疑応答で今年の米国経済の成長率が6%のレンジに達する可能性を認めたパウエルFRB議長。足元でバイデン政権が進めている、1.9兆ドルの追加救済法案の成立を考慮した上での発言と思われるが、それでも、望ましくない物価高騰は想定されないという見方を示したことになる。
昨夜は日本時間の遅い時間帯の更新をしようとして、米長期金利の動きの速さに驚いた。まるでパウエル発言に挑むかのような上昇で、NYの早朝だったが、前日よりモメンタムを感じさせるものだった。1.4%を何の抵抗もなく突破したところからして、米国債売りのモメンタムトレードだったのだろう。そのまま1.435%と1年ぶりの水準まで駆け上がった。ただし、売りが一巡するとともに利回り水準も急速に切り下がり1.4%割れも早く、以後は1.37~1.39%の狭いレンジで推移した。何らかの買い介入があった可能性もありそうだ。来週発表のFRBのバランスシートの米債に、前週より目立った変化があったりするのだろうか。どうだろうねぇ。
取引開始前の金利高騰で米国株式市場に緊張が走ったが、金利感応度の高いナスダックで最大180ポイントほどの下げにとどまり、長期金利が急反落となったこともあり、その後、株は全般的に強含んだ。米ジョンソン・アンド・ジョンソン開発のワクチンが1回接種で済み、取り扱いが容易で安全かつ効果的として、26日にも米食品医薬品局(FDA)が、緊急使用許可を出す可能性が伝えられたが、ワクチンの追加投入による早期回復の下で、一定の金利上昇は問題にならないとの判断か。結局ダウ30種は、1週間ぶりに過去最高値を更新ということに。しかし、指数を押し上げる銘柄は入れ替わっている。
2日目の下院金融サービス委員会で証言したパウエル議長は、(2023年まで目標の2%を下回って推移するという)FRBのインフレ見通しに対する議員からの質問に、「目標を達成できると確信しているが、3年超の時間がかかる可能性がある」と応じた。メディアはこぞって、達成に3年はかかる!と報じた。
あまり報道に載らなかったが、この日は、クラリダFRB副議長が在オーストラリア米商工会議所のオンラインイベントで講演。(長期金利の上昇など)金融市場が米経済の見通し改善を織り込んでいるのは「適切な」動きだとして、ここ数カ月で景気に対する自身の強気度合いも増したとした。しかし、このことがゼロ金利や資産買い入れの変更が差し迫っていることを意味しないと釘を刺した。
金融政策担当の副議長ゆえに、発言内容には注目が集まるが、「われわれは忍耐強く、非常に慎重に対応し、将来的に取り得るいかなる決定についても、かなり事前からわれわれの考えについて極めて高い透明性を確保する」とした。「忍耐強く」という表現は、過去数回のFOMCでも出てくるが、インフレが多少上振れても何もしないという意味合いのもの。しかし、政策変更について、「かなり事前に」、しかも「極めて高い透明性を確保」するといっても、市場の反応が重なれば荒れそうだが、どうなるか。さすが!となるのか、やはりね・・・となるのか、いずれ判明する。そういった落ち着いた流れが、続けばという前提条件はつくが。インフレ率は今春に2%を上回るが、年末までに2%近辺に戻るとしている。低かった2020年との比較で2%を超えるが、騒ぐこともあるまいという、パウエル議長と同じ判断。「われわれには深い穴があり、道のりはまだ遠い」としたが、3年はかかるという議長発言と整合性あり。。。
昨日はもう一人、ブレイナードFRB理事がハーバード大学のオンライン講義にて、発言。「雇用とインフレの面で米経済はわれわれの目標からは程遠い状態にあり、大きな進展が得られるまで時間がかかる」と指摘。いかにFRB執行部の意見がまとまっているかが、わかろう。。(笑) 大事なのは、FRB当局者は総合的な失業率以外の指標も利用するとし、人口に対する雇用の比率や労働参加率などにも着目するとしたこと。雇用を重視し、データの捉え方も細かくし、力を入れるのは、イエレン財務長官と同じワゴンに乗っていることを表す。
Fedは政策目標に忠実に動き。
バイデン政権は来年の中間選挙を念頭に動いている。
前日の上院銀行委員会での公聴会で、議員との質疑応答で今年の米国経済の成長率が6%のレンジに達する可能性を認めたパウエルFRB議長。足元でバイデン政権が進めている、1.9兆ドルの追加救済法案の成立を考慮した上での発言と思われるが、それでも、望ましくない物価高騰は想定されないという見方を示したことになる。
昨夜は日本時間の遅い時間帯の更新をしようとして、米長期金利の動きの速さに驚いた。まるでパウエル発言に挑むかのような上昇で、NYの早朝だったが、前日よりモメンタムを感じさせるものだった。1.4%を何の抵抗もなく突破したところからして、米国債売りのモメンタムトレードだったのだろう。そのまま1.435%と1年ぶりの水準まで駆け上がった。ただし、売りが一巡するとともに利回り水準も急速に切り下がり1.4%割れも早く、以後は1.37~1.39%の狭いレンジで推移した。何らかの買い介入があった可能性もありそうだ。来週発表のFRBのバランスシートの米債に、前週より目立った変化があったりするのだろうか。どうだろうねぇ。
取引開始前の金利高騰で米国株式市場に緊張が走ったが、金利感応度の高いナスダックで最大180ポイントほどの下げにとどまり、長期金利が急反落となったこともあり、その後、株は全般的に強含んだ。米ジョンソン・アンド・ジョンソン開発のワクチンが1回接種で済み、取り扱いが容易で安全かつ効果的として、26日にも米食品医薬品局(FDA)が、緊急使用許可を出す可能性が伝えられたが、ワクチンの追加投入による早期回復の下で、一定の金利上昇は問題にならないとの判断か。結局ダウ30種は、1週間ぶりに過去最高値を更新ということに。しかし、指数を押し上げる銘柄は入れ替わっている。
2日目の下院金融サービス委員会で証言したパウエル議長は、(2023年まで目標の2%を下回って推移するという)FRBのインフレ見通しに対する議員からの質問に、「目標を達成できると確信しているが、3年超の時間がかかる可能性がある」と応じた。メディアはこぞって、達成に3年はかかる!と報じた。
あまり報道に載らなかったが、この日は、クラリダFRB副議長が在オーストラリア米商工会議所のオンラインイベントで講演。(長期金利の上昇など)金融市場が米経済の見通し改善を織り込んでいるのは「適切な」動きだとして、ここ数カ月で景気に対する自身の強気度合いも増したとした。しかし、このことがゼロ金利や資産買い入れの変更が差し迫っていることを意味しないと釘を刺した。
金融政策担当の副議長ゆえに、発言内容には注目が集まるが、「われわれは忍耐強く、非常に慎重に対応し、将来的に取り得るいかなる決定についても、かなり事前からわれわれの考えについて極めて高い透明性を確保する」とした。「忍耐強く」という表現は、過去数回のFOMCでも出てくるが、インフレが多少上振れても何もしないという意味合いのもの。しかし、政策変更について、「かなり事前に」、しかも「極めて高い透明性を確保」するといっても、市場の反応が重なれば荒れそうだが、どうなるか。さすが!となるのか、やはりね・・・となるのか、いずれ判明する。そういった落ち着いた流れが、続けばという前提条件はつくが。インフレ率は今春に2%を上回るが、年末までに2%近辺に戻るとしている。低かった2020年との比較で2%を超えるが、騒ぐこともあるまいという、パウエル議長と同じ判断。「われわれには深い穴があり、道のりはまだ遠い」としたが、3年はかかるという議長発言と整合性あり。。。
昨日はもう一人、ブレイナードFRB理事がハーバード大学のオンライン講義にて、発言。「雇用とインフレの面で米経済はわれわれの目標からは程遠い状態にあり、大きな進展が得られるまで時間がかかる」と指摘。いかにFRB執行部の意見がまとまっているかが、わかろう。。(笑) 大事なのは、FRB当局者は総合的な失業率以外の指標も利用するとし、人口に対する雇用の比率や労働参加率などにも着目するとしたこと。雇用を重視し、データの捉え方も細かくし、力を入れるのは、イエレン財務長官と同じワゴンに乗っていることを表す。
Fedは政策目標に忠実に動き。
バイデン政権は来年の中間選挙を念頭に動いている。