亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

FRBもECBに続き早晩QE(量的間作)再開か

2019年09月20日 21時42分46秒 | 金融市場の話題
FOMCも終了し、9月のイベントは一巡といったところで、各市場とも方向感なく漂っている。本日はあるクローズドな勉強会用の資料を作って改めて感じたのは、今年のFOMCの投票権を持つメンバーはハト派に傾いているということ。昨日最後に少し書いたがドット・プロットで年内の金利水準が1.5%~1.75%まで下がると読んだメンバーが7名いたが、FRB理事全員にFOMC副議長のNY連銀ウィリアムズ総裁にセントルイス連銀のブラード総裁を加えた7名と思われる。少なくとも今回のように7対3で可決できるわけだ。

資料では利下げ賛成派、反対派それぞれの主張の要点をまとめてみたが、これは双方ともになるほど納得!という内容になる。ハト派は先行して悪化の流れを叩こうとするもので、デフレへの警戒も強い。タカ派は緩やかながら景気拡大中の状況をさらにブースト(boost)する緩和策の行きつく先は、リスクオン行動を後押しすることになり、結局大きな「代償」をともなう状況に至るとする。バブルかそれに近い水膨れが弾けるということだろう。足元の好況期にあっての利下げは無用とする。

もうひとつ記者会見でパウエル議長は、「不透明性が存在し、予想より早くバランスシートを拡大する可能性もある」とした。今週は銀行間のオーバーナイトの金利がにわかに急騰。資金が取り難くなりNY連銀が乗り出して沈静化させたが、FRB執行部はQE(量的緩和策)の再開に積極的ということだろう。

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