亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

「ジャクソンホール、市場とのコミュニケーションの機会」

2012年08月27日 23時22分45秒 | 金市場
まさに “陰の極”という状態から2週間。NYコメックスの出来高や取組を見るにファンド資金の流入が認められるようになってきた。ETFは主力銘柄スパイダーの増加が目立つ。先週だけで11.76トン、その前の週が16.59トン。結局月初から先週末までで34.57トンの増加となった。金ETF全体でも増加し、過去最高残高を更新。

今週はワイオミング州ジャクソンホールで開かれる金融シンポジウムでのバーナンキ議長の講演内容が、市場の最大の関心事になる。おそらく緩和策への方向を示す内容になると思われる。それにしても。共和党の党大会が本日から開かれハリケーンの影響でスケジュールが変則的になったようだが、ロムニー、ライアンの正副大統領候補が正式に指名される。名実ともに選挙戦も終盤に入るが、拮抗しているオバマ、ロムニーの支持率だがそれでもオバマ優勢とここまで伝えられてきた。それがロムニーの追い上げがここにきて見られると・・・・。

しかし、改めて浮き彫りになるのが共和党サイドのFRBの量的緩和策に対する批判的論調。そもそも量的緩和策自体が景気回復に効果なしという論点については、先週末に公開されたバーナンキ議長の書簡では「FRBの政策は米経済回復を十分に支援しており、デフレに陥る危険も防止している」と明確に効果アリとしていた。

そもそも大統領選挙が近づくタイミングでは、選挙結果に何らかの影響を与える可能性があるためFRBは動きが取り難いとされる。政治的な憶測は生みたくなかろうから確かにそうだろうが、禁止されているわけではない。FOMCも年内は、次回9月12-13日以降は10月23-24日、12月11-12日の2回を残すのみだが、必要あればそのどちらかでも可能性があることをジャクソンホールで言及などという展開はないか・・・とも考えている。つまり31日を市場とのコミュニケーションの機会と捉え、かなり突っ込んだ利用をするのではないかと。

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