昨日は夕刻にJPX大阪取引所主催のオンライン・セミナーにてゴールド8割、プラチナ2割の配分にて80分間話し、その後10分オンラインにて質疑応答という企画だった。更新は休みということに。質疑応答ではシルバーも取り上げた。
その12日のNY金は5営業日ぶりの反落に。早い時間帯に発表された米生産者物価指数が市場予想を超える伸びを示し、インフレの根強さを印象付けた。これを受け米債は長期債を中心に売りが出て、米10年債利回りが一時4.342%と約2週間ぶりの水準に上昇。この日欧州中銀(ECB)が3会合連続で今年4回目の利下げを発表したこともあり、ドルがユーロを中心に主要通貨に対し上昇した。
NYコメックスの通常取引は前日比47.30ドル安の2709.40ドルで終了した。前日まで4営業日で110ドル近い上昇となっていただけに、先物市場での(ショートカバーとみられる)買いが一巡すると下げ幅を拡大した。
12日の金市場はNY時間外のアジアの午前に、前日の余勢を駆るような形で11月1日以来の高値となる2761.30ドルを付けた。今週に入って目立っている上海市場の寄り付き前後の時間帯に買いが入るパターンが続いた。しかし、上値は重くそのままアジア午後、ロンドン午前、NY早朝と2750ドル手前を横ばいで推移。NY時間に入って発表された指標を受け売りが膨らみ、下げ足を速めた。
発表された11月の米生産者物価指数(PPI)は市場予想の2.6%を上回り、前年比3.0%上昇した。前月の2.6%から加速し、上昇率は2023年2月以来最大となった。前月比では0.4%上昇で市場予想は0.2%上昇だった。10月分は0.3%上昇と、従来の0.2%上昇から上方修正された。モノの価格は0.7%上昇。伸びは10月の0.1%から加速した。食品は3.1%、エネルギー商品は0.2%それぞれ上昇した。卵の価格は前月比54.6%上昇した。食品とエネルギーを除くモノの価格は前月比0.2%上昇。5カ月連続でこの幅での上昇となり、市場予想に並んだ。
前日に発表された11月の米消費者物価指数(CPI)は市場予想に一致しつつも前年同月比の伸びが2カ月連続で加速。インフレの減速が足踏み状態にあることを示したことから、12日のPPIに注目が集まっていた。
来週の米連邦公開市場委員会(FOMC)では、3回連続の利下げがほぼ確実視されているが、来年1月の会合では利下げ一時休止との見方が広がりそうだ。