塚田盛彦のつれづれなるままにサッカー

世界中で親しまれているサッカー。このサッカーをフィルターとして、人間社会の構造に迫っていきたいと思います。

不安を抱えながら皆生きている

2010-11-18 01:41:08 | 日記
 皆さんは毎日楽しいですか?

 僕は楽しい時もありますが、心に不安を感じる事の方が多いですね。

 人生34年も生きていれば、良い事も悪い事も起きて当たり前という事はわかって
いますが、それはあくまで「理屈」としてであって、実際辛い事や不安な事があると
心が折れそうになることもあります。

 今幻冬舎から出版された、五木寛之氏の

 「大河の一滴」

 の文庫版を読んでいるのですが、五木氏はこの中で

 「人は生きているだけで素晴らしい。」

 と述べています。勿論従来の損得勘定や、結果が伴う、伴わないことに関しても触れて
いますが、昨今完全にビジネス化されたサッカーの世界では、

 「選手がいてくれるだけで素晴らしい。」
 「ファンの存在とはこんなに素敵な物なのか。」

 とゆっくり考える時間が無くなってきています。

 まだチャンピオンズ・リーグがチャンピオンズ・カップだった頃は、ブライアン・クラフ
率いるノッティンガム・フォレストが優勝し、アレックス・ファーガソン率いるアバディーン
がカップ・ウイナーズ・カップを獲得するなど、地方都市の小規模クラブが、欧州の世界で
歓喜の瞬間を迎えることがありましたが、そんな話は現代では

 「御伽噺」

 と言えるかもしれません。

 でも1970年代、80年代には地方クラブと有力クラブの戦力差は、今ほど大きな物で
はありませんでしたし、Jリーグ誕生の1990年代前半に多くの有力選手が日本に集まった
背景には、報酬もそうですが、日本サッカー全体に熱気があったからでした。

 セバスチャン・ダイスラーやロベルト・エンケのように、選手がうつ病で苦しんでも公に
できず不安を抱え、成績が芳しくないクラブの監督はすぐに解雇され、移籍金に見合わない
選手にはすぐさま罵声が飛ぶ。

 僕は選手は監督たちに

 「サッカー楽しいですか?」

 と聞いてみたいですね。

 誰もが不安を抱えているように、彼らだって不安を抱えていると思います。選手の自殺や
引退を防止し、暴力に頼った応援しかできない観客を抑制できるような案を、今僕たちは
真剣に考える時に来ていると思います。

 
コメント
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