皆さんは「情けは人のためならず。」という言葉を聞いたことがあると思います。
この本来の意味は、「人に情けをかけるのは、その人のためではなく、結局自分のため。なぜなら、人に情けをかければ、回り回って自分にかえってくるからだ」ということになっています。
ところが、これを「人に情けをかけると、本人を甘やかすことになる。だから、本人のためにならない」という意味だと思っている人が多いそうです。
その理由は、「人のためならず」を「人のためにならず」と同じ意味だと勘違いしていることですが、勝手に「に」をつけ加えて、伝統ある常用句の意味を変えてしまうのは困りものだと識者がいっています。
この言葉を小生などは、正しく理解していましたが、犯罪を犯した芸能人をすぐに復帰させるなど、特定の業界では、情けをかけて何でも許してしまうという風潮には疑問を持っています。
普通のサリーリーマンなら懲戒解雇か免職で、職場に復帰なんてあり得ない話です。
その意味では、間違った使い方(人のためにならず)は、正しい使い方なのかも知れませんね。
でも、自分のためでも、人のためでも、人の心を慮って情けをかけるのは日本人の美点だと思うのですが、段々、そういうところが失われているような気がしてなりません。
もしかしたら、この言葉の誤った理解は、その現れなのかも知れませんね。
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