札幌市に路面電車が走ったのは1917年(大正7年)です。開道50周年北海道大博覧会の開催を契機に札幌電気軌道㈱が、それまでの馬車鉄道に変え、運行させました。当初はイギリスから新車を購入する予定だったそうです。しかし、第一次世界大戦でそれができなくなり、名古屋電気鉄道㈱(後の名鉄さんです)から24両を譲り受けて走らせました。トップの写真の電車です。
木製22号電車と呼ばれる、この車両は、26人乗りで、1901年(明治34年)に名古屋で製造され、明治40年代まで使われていたことが下の掲示に書かれていました。名電1号型と呼ばれています。
しかし、乗降客が増加したことから、この車両は使われなくなり、保管されていたそうです。それを札幌電気軌道㈱が譲り受けたようです。札幌電気軌道㈱は、その後、1927年(昭和2年)に札幌市交通局となります。1936年(昭和11年)ぐらいまで、札幌市内を走っていたそうです。今回の里帰りで、札幌で運行開始された姿にも復元されました。
車両の中はこんな感じです。
札幌市交通局は、1927年(昭和2年)発足ですので、昨年12月1日開局90周年になりました。50周年の1977年(昭和52年)には、この電車を走らせています。今でも整備すれば動きそうな感じがします。
平成32年3月まで、木製22号電車は、博物館明治村に行っています。その間に札幌市交通局では、このブログでも取り上げた、札幌市交通資料館をリニューアルするそうです。
博物館明治村では、この電車が走った、札幌市の風景も紹介されていました。借り物なので、大事にし、気をつかっているようです。